◆磐城壽 縁醸仕込◆:ヤマガタンAnnex|山形の地酒-地ワイン-地ビール

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◆磐城壽 縁醸仕込◆


2月7日、予てよりご案内を頂いていた鈴木酒造店長井蔵の‘磐城壽 縁醸仕込’に参加。

奇しくも震災当日が甑倒し(造り期間最後の蒸米を蒸し終える事)の日だったという鈴木酒造店。
年度最後の可能性を探る為のチャレンジの仕込みは震災当日に行われ、そのテーマを設けて取り組んだ仕込みのお酒も震災により結果を何一つ確認できず、喪失感を強く覚えたという大介杜氏。
今回震災後に心強い支援をされた取引先の酒販店各位と共に喪失感を埋めて再開した形を残すべく企画されたのが今回の縁醸仕込である。

三段仕込みで醸されるお酒に合わせて三日間に亘り開催されたこの縁醸仕込、遠くは九州福岡県からの参加者等、延べ40人程が全国各地から集結したという。
小生は中日の仲仕込みの日に参加させて頂いたが、この日集まった方々は皆熱心な磐城壽の取り扱い店の人達であった。
そしてこの長井の地で酒造りが再開できた事を我事のように喜んでいるのが伝わった。
そんな絆で結ばれている人達の輪に入って作業する事への違和感が無かったと言えば嘘になるが地元の酒販店としてお声を掛けて頂いたお蔵の心使いが嬉しく、又レベルの高い同業者各位とこういう形で接する機会が得られた事は大変光栄に思う。

蔵元では全てを喪失した震災から一年後となる3月11日までにはこのお酒を上槽し、酒造りができる歓びと完成の歓びを以って1年目の節目を迎えたいとの事。

さて縁醸仕込みの仕込み内容であるが震災当日の仕込みを再現したものだとか。
酒米は全量雄町の65%磨き、研究機関に送られ奇跡的に助かった家付き酵母を使用し2~3年の熟成を意識したお酒が仕込まれた。

画像は搾りの最中に汲み出して頂いた本醸造の原酒、とても搾りたてとは思えない優れた香味バランスに唸る。

それでは当日の仕込み作業をサクッとご紹介しましょう。



先ずは蒸米が甑から掘り出される作業を見学。
ホウモウと蒸気が立ち上り釜場は霧が架かったかのように。

その蒸米を広げて放冷する参加者。

広げた蒸米を細かにバラす手法をレクチャーする杜氏の鈴木大介専務。

四人一組での洗米作業。
水の中で米が入ったメッシュの袋を左右に揺する結構大変な行程。

洗米され糠を落とした後、浸漬し水分を吸収させる。

最後は放冷が終了した酒米を纏めて腕に抱える手法を教わる参加者。
この後、次々と仕込みタンクに運び投入。

午後一番から始まった作業は途中お蔵の設備の見学を交えて夕方までには終了。
その後場所を移しての懇親会が催され熱い交流をさせて頂いた。
しかし皆さん一様に日本酒を愛して止まない方々ばかり、そして何より日本酒に賭ける情熱に触れ良い刺激を頂いた。
そんなエネルギッシュで人情味豊かな方々が支えている磐城壽、絆という言葉がより身近に感じられた一時。
貴重な体験が出来た事有難く感謝申し上げます。

2012.02.13:Copyright (C) まるはち酒店
震災から1年が経とうとしてますね
こんばんは。

山形新聞のニュースで取上げられていましたね。
ありがたい事だと思います。

ですが
ちょっと不安というか
「震災」というニュース性で、マスコミがよく取上げるのは良いのですが
山形の地ということで、
他の酒造さんが、よく思わないんじゃないかと思ってしまいます。

まあ
山形県内では、それほど流通していないので
地元酒造さんかには、関係ないのかもしれませんが
ちょっと心配になってしまいます。

だって
なんか、特定な人(量販店)だけと親しくしている酒造屋さん・・・
とかいうイメージになりそうで・・・・・
(山形県内で通販している酒屋さんって3件しか私は把握して無いです・・・(^_^;)

いつかは福島に帰ってしまうのでしょうね・・・・

マスコミとか行事には大介さんが出ているようですが
弟さんの意見とかも聞いたみたい・・・
そんな気持ちになりました。


そういえば、
酒粕を買いにいったら、
袋は「東洋酒造」さんのものになってました。
そんな話題は、誰も話さないですね・・・・・・・(^_^;)
2012.02.13:わたなべ:URL
[修正 | 削除]
わたなべ様、コメントありがとうございます。
今回の縁醸仕込みの記事は自分も拝見しましたが、震災当日甑倒しの日に仕込んだお酒の造りをご縁のある方々と共に再現し喪失感を埋め再出発の節目にしたいという蔵元の思いの部分にもっとスポットを当てて欲しかったと感じました。
お蔵では念願の新酒を蔵出し出来たとは云うものの、何もかもが手探りからの出発で時間に追われながらも優先順位を確認しながら一つ一つ事を進めているような状態です。
社名変更のお知らせ状を頂戴したのさえつい先日の事であり、土地勘もない慣れない環境の中、ご家族、従業員が力を合わせて前向きに頑張って居られます。
そんな状況ですので多少の不備な点などは大目に見て頂いて、温かい気持ちで見守って頂ければと存じます。
なお社長さんも弟さんの荘司さんも考えや思いはまったく同じのようでご自分の役割に徹して居られるのには感心させられます。
当に一枚岩のご家族という印象です。

鈴木酒造店では今後も地元の人々に愛されるお酒を一生幸福ブランドで造り続けてゆくとの事ですのでご安心ください。
鈴木さんご一家が一日も早く地域社会に馴染めるように共に応援して行きましょう。
2012.02.14:酒屋おやじ [修正 | 削除]
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