新花巻図書館をめぐる“利権の構図”(中)…えっ、立地場所が鉄道用地内という“怪”!?、そして、利権の“人質”になった若者待望論の虚実!!??:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
新花巻図書館をめぐる“利権の構図”(中)…えっ、立地場所が鉄道用地内という“怪”!?、そして、利権の“人質”になった若者待望論の虚実!!??


 

 「騒音や振動の心配はないのか。万が一の事故でも起きたら…」―。上田東一市長が新花巻図書館の駅前立地を初めて公表した際のある市民のこの言葉をノドに刺さった小骨のように引きずってきた。環境面から懸念を表明した意見だったが、駅前立地への異常なこだわりを目の当たりにしているうちに「何か裏があるな」という“嗅覚”が働いた。念のため、立地場所とされる「スポ−ツ用品店」の土地登記簿を取り寄せてみた。地目は「鉄道用地」で、建物ともにJR東日本の所有になっていた。地目変更をしない限り、鉄道用地内に図書館が出現するという“真夏の世の夢”!!??少しずつ、そのからくりが見えてきた。

 

 「鉄道又は軌道の用に供する土地(以下「鉄軌道用地」という)の価額は、その鉄軌道用地に沿接する土地の価額の3分の1に相当する金額によって評価する」―。国税庁通達(「雑種地及び雑種地上に有する権利」)は「鉄軌道用地の評価」について、このようなル−ルを定めている。電車による振動や騒音被害は全国で相次いでおり、国税「不服審判所」での裁決事例でも土地評価額の減額を妥当とする判断が定着している。たとえば、東京国税不服審判所(平成15年9月5日)の裁決はこう述べている。「鉄道から20辰糧楼脇發良分について、10%減額するのが相当である」

 

 一方、今回のように土地と建物の所有者が同一(JR東日本)の場合、国土交通省の「不動産鑑定評価基準」によれば、建物の解体費用などは所有者が負担すべきとした「建付減価」方式が通例の土地取り引きとされている。ところが、6月13日付でJR側から提示された回答書(8月17日付当ブログ)では「建物付き譲渡と市側による解体、その際の施工方法のJR側への確認」など前例を無視したJR側の高飛車な姿勢が目立っている。「駅前に図書館を建てないなら、まず当方の条件を呑むべきだ」という態度がミエミエである。

 

 「当該用地が現在当社にとって、継続的な収益を生みだしていることや、安全な鉄道事業運営に必要な用地である」(JR回答)―。この発言の中に買い手の市側の足元を見透かした“恫喝”まがいの交渉術が透けて見えてくる。そもそも、鉄道の安全運営に欠かせない土地(鉄道用地)を公共用地(図書館)として譲渡しようとする意図は一体、どこにあるのか。他方、市側はなぜこれほどまで頑(かたく)なに駅前立地にこだわるのか―。ちなみに、鉄道用地については固定資産税が3分の1に減額される特例も設けられているが、地目変更をしないまま現在も「商業施設」(スポ−ツ用品店)が営業を続けていること自体に法的な疑義を覚えざるを得ない。ことほど左様に新図書館の駅前立地というからくりの全体像は以前、“闇”の中に隠されたままである。

 

 こうした“不都合な真実”は黒塗りされた3項目の中に目隠しされているはずだが、開示された部分にも例えば、対等な土地取り引きでは想定されない「土地収用法(今回は譲渡益の課税繰り延べが理由)」の適用や譲渡した土地・建物の第三者への譲渡禁止など通常では考えられない留保条件が付されている。これを裏返せば、買う側(市側)の「利権」の実態も相対的に浮かび上がってくるという構図である。双方の思惑がこんな形で一致する時に「利権の構図」が成立することを私は肌で知っている。私事で恐縮だが、現役記者時代にハマコ−こと故浜田幸一代議士の“金権”問題を追及したことがある。買い取った土地を翌日には転売(土地ころがし)して“利ザヤ”を稼ぐ手法は日常茶飯事だった。以来、土地取り引きの背後には「利権」が付きものだという職業意識を持つようになった。

 

 ハマコ−の時代だけではない。当地でも旧新興製作所跡地をめぐって、土地を取得した不動産会社が翌日にその一部をパチンコ店に転売するという出来事があった。この会社はその後倒産に追い込まれたため、“うま味”にあずかることはできなかったが、由緒ある城跡が土地ころがしの舞台となった前代未聞の不祥事だった。旧新興跡地や旧料亭「まん福」跡地、旧花巻病院跡地、加えていま渦中の「スポ−ツ用品店」跡地問題…。法外な要求を突きつけようとするJR側とズルズルと後退を余儀なくされる市側と―。上田市政が今後どんな、手法を繰り出すのか。そこにいかなる「利権」がからんでいるのか、あるいはいないのか―じっくりと観察させていただこうと思う。

 

 いま思うに、高校生たちが駅前立地を望んでいるという”若者待望論”も結局は利権行政の”人質”ー若者の政治利用を目論んだ”フェイクニュース”だったのではないかという虚しさだけが澱(おり)のように沈殿している。これって、ある意味で悪質な”犯罪行為”ではないのか…

 

 

 

(写真は「鉄道用地」の中に建っているスポ−ツ用品店。新図書館の「駅前立地」とは厳密には「“駅中”立地」のことだった。右側の高層ビルはホテル=花巻市大通りのJR東北本線側から)

 

 

 

《9月3日投開票の岩手県知事選まで固定掲載》〜知事選両陣営に公開質問状

 

 花巻市内で花巻市内でフェアトレ−ド商品などの販売を手がける「おいものせなか」(新田史実子代表)は次期知事選に立候補を表明している達増拓也・千葉詢子両陣営に対し、各分野にわたる公開質問状を提出した。新田さんら有志は昨年1月の花巻市長選以降「暮らしと政治の勉強会」を主宰し、「おまかせ民主主義」からの脱却を訴え続けている。質問状への回答やその他のアクセス先は以下の通り。おいものブログにはひと目でわかるダイジェスト版も。

 

岩手県知事選候補者に公開質問状と回答 修正版8頁(pdf)

おいものせなか | Organic, Ecology and Fair Trade (oimonosenaka.com)

おいものブログ:SSブログ (ss-blog.jp)

 

 

 

《追記ー1》〜慶応が107年ぶりに優勝、歴史を塗り替える快挙!!??

 

 全国高校野球大会の決勝戦が23日に行われ、慶応義塾高校(神奈川)が昨年の覇者・仙台育英高校(宮城)を破り、107年ぶりに優勝した。思えば、世紀を超えるこの快挙の前史を知る人はほとんど存命していないわけであり、歴史に新しいページを印した高校球児に心からの感謝を伝えたい。陰湿な「イーハトーブ”図書館戦争”」が続く中、すがすがしい風を送ってくれた”陸の王者”よ、ありがとう。

 

 

《追記ー2》〜「理解不能」(通りすがりの市民を名乗る方からのコメント)

 

 「当該用地が現在当社にとって、継続的な収益を生みだしていることや、安全な鉄道事業運営に必要な用地である」(JR回答)

 

〜 「安全な鉄道事業運営に必要な用地」なのに、なぜ「当該用地が現在当社にとって、経常的な収益を生みだ」すような使われ方がなされているのでしょうか?スポーツ用品店とその駐車場場が「安全な鉄道事業運営」に資するものなのでしょうか?意味不明なJR東日本の回答ですが、交渉している市の人は理解しているのでしょうか?市の職員と違って頭の悪い私には理解不能です。

 

 

《追記ー3》〜あれっ、やっぱり”中立”じゃなかったんだ!!??

 

 県知事選への意向調査(17日付当ブロブ「あれっ、”中立”だっけ」参照)で、「中立」の立場を表明していた花巻市の上田東一市長が24日、当地で開かれた千葉絢子候補の総決起大会に出席していたことがSNS上で分かった。「国に忖度しないで、基盤整備できますか」ー。自民党の全面支援を受ける千葉候補はこう言ってのけ、この日の原発汚染水の放出にも結局、触れずじまい。先輩格の”忖度”市長はきっと、感涙(かんるい)にむせんだにちがいない。さ〜て、上田市長が対立候補のこの種のイベントに顔を見せるかどうかが、その「中立度」を測定するカギになりそう。舌が一枚か2枚か…当分、この人の一挙手一投足から目を離すことはできそうにない。

 

 


2023.08.23:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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