「Mr.PO」の思想と行動(7)…「駅橋上化」戦争:従軍始末記:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

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「Mr.PO」の思想と行動(7)…「駅橋上化」戦争:従軍始末記


 

 「市内の高校5校の関係者からご要望をいただいた中には、とくに女子生徒の薄暮時以降の地下道の利用に不安があると。駅西口に近いある高校の女子生徒は地下道を通るのはイヤだと言って、わざわざ父親が東口に送迎している。そんな訴えもあった」(6月21日開催の花巻市議会一般質問答弁)―。「Mr.PO」(上田東一市長)の発言に私は一瞬、耳を疑った。たまたまこの日の市HPに「駅西口に近い西大通り地区で、女子小学生が70歳代の男から怒鳴られた」という“不審者”の出没情報が掲載され、スマホなどを通じて一気に拡散された。4日前に発生した事案がなぜ、この日に公表されたのか。普段なら詮索するほどのことではないが、タイミングのあまりの良さに思わず、眉につばを付けたくなった。「そうか、38億円の巨費を投じるこの事業の大きな理由のひとつが“痴漢防止”だったのか」―

 

 「後世の方々にとって、有意義な遺産とはなれ、決して“負の遺産”になるものとは考えていない。JR花巻駅の東西自由通路(駅橋上化)は新しい駅建設やまちが動いているというイメ−ジを与え、市街地活性化の起爆剤になり得る」―。今回の「駅橋上化」戦争の先陣を切った本舘憲一議員(花巻クラブ)の質問に「Mr.PO」はこう答えた。これは結局「何も答えていない」という絵に描いたモチ(空手形)の典型である。つまり、活性化の具体的なグランドデザインを示すことはせずに、一方で負の遺産にならないという確たる「担保」は何もないという「Mr.PO」の得意技…“詐術”に他ならない。

 

 と思っていたら、一般質問最終日の23日、鎌田幸也議員(市民クラブ)の同じ質問に対し、「いまの時点で将来に向けた過大な計画を策定すること自体が逆に『絵に描いたモチ』になる」と言ってのけた。「タネをまくから、あとは後世の手で…」―将来への責任を放棄したこんな首長の姿などかつて、お目にかかったことがない。「3月定例会で橋上化にかかる関連予算が否決された後、たとえばコミュニティ団体(9団体)から、一言一句変わらない予算再上程を求める要望が一斉に提出された。違和感を覚える」という鎌田発言を受け、櫻井肇議員(共産党花巻市議団)が語気するどく、迫った。「裏で市側が関与しているとしか思えない。議会無用論…議会制民主主義の根幹にかかわる重大な問題だ」―

 

 実はこの“やらせ要請”については、当ブログで再三言及してきたが、この日のやり取りでその構図が逆に鮮明になった。櫻井議員が「どう考えて見ても我われ議会側か市側が関与しているとしか考えられない」とさらに問うと、「Mr.PO」は「私ども市側が関与したという事実は一切ありません」と述べた後、上手の手からではなく、「口」からポロリと本音がもれた。「地下道の通行に不安を覚えるという高校生の訴えがあったので、こちらから出向いて橋上化の経過を説明し、その際に要望の形で書類を提出するようにお願いした」―。このように「一事が万事」が“猿芝居”なのである。市民の多くはもうおそらく、辟易(へきえき)していることだろうから、そろそろ種明かしをしようと思う。

 

 「ついては市当局におかれましては、JR花巻駅の自由通路(橋上化)の事業推進に向けての『調査費』予算の再提案を行い、調査の早期実施と事業の実現をここに強く要望します」―。件(くだん)の一言一句が同じという“やらせ要請”の文面はこう結ばれている。そして、このひな形を作成したのは革新を標榜する会派「平和環境社民クラブ」所属の照井省三議員だというのは議会内では周知の事実である。「Mr.PO」の後援会事務局長を自称するご仁の正体見たり―ということである。狷鷂蟻緝柔”という神聖な規範を踏みにじり、相互に監視し合うべき双方がこともあろうにタッグを組んだ「イ−ハト−ブ歌舞伎『青天の霹靂(へきれき)』の、これが哀れな幕切れである。ついでに、もうひとつの「語るに落ちる」―という話を

 

 「自由通路こそが犯罪防止の決め手」という能天気でもっともらしいウソについて―。全国各地では自由通路化が進むにしたがって、イタズラなどの迷惑行為や器物損壊、盗みなどの犯罪行為が逆に増えつつあり、防犯カメラの設置や運用を定めた要綱を作成する自治体が急増している。この日、これまでの地下道の「不安防止」を放棄し続けてきた責任を問われた「Mr.PO」はモゴモゴと言葉を濁し、結局「不作為」を謝罪するひと言もなかった。花巻市民よ、もうだまされるは止めようではないか。

 

 今日6月23日は太平洋戦争末期、県民の4人に1人が命を落とした沖縄の地上戦から76年目の「慰霊の日」に当たる。遠く戦没者の霊を悼(いた)みつつ、目の前で繰り広げられる「駅橋上化」戦争の行く末からも目を離すことはできない。

 

 

 

 

(写真は駅橋上化の正当性に疑問を投げかける本舘議員=6月21日午前、花巻市議会議場で。インターネット中継の画面から)

 


2021.06.23:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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