灯台下暗し(その7)…市民の権利をはく奪する”二元代表制“って!!??~辛口採点大会、本日スタート:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

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灯台下暗し(その7)…市民の権利をはく奪する”二元代表制“って!!??~辛口採点大会、本日スタート


 

 「このまちに住む幸せって、何だろう」―。こんなことをそぞろ考えながら迎えた師走の2日、花巻市議会の12月定例会が開会した。約3か月前の光景が急迫するような勢いでよみがえった。一市民が民主主義の根本を問うた「陳情」行為に対して、9月定例会は総務常任委員会の審査に続いて、ひとりをのぞいて全員が「NO」を突きつけた。返す刀でその人は“陳情妨害”とも受け止められる行政のあり方に刃(やいば)を向けた。私はこの孤立無援のたたかいに勇気をもらった。本来なら市民の「安心・安全」を保証するはずの「二元代表制」(当局と議会)のはざまに捨て置かれた格好の私たち市民にとって、「このまちは本当に幸せなんだろうか」…

 

 当市在住の翻訳家、菊池賞さんは先の市議選(7月24日)に関わる陳情審査の際、行政が議会に不当な圧力を加えたことに関して、上田東一市長宛てに行政責任などを問う公開質問状(11月9日付)を提出した。この一件については当ブログの9月9日付と同21日付さらに11月9日付にその経緯を詳しく掲載しているので、ぜひ読んでいただきたい。宮沢賢治が「夢の国」(ドリ−ムランド)と名づけた“理想郷”がいかに腐食にまみれているのか―今回の事例がそのことをシンボリックに現わしていると思うからである。

 

 ところで、上記の回答期限には11月20日と明記されていた。菊池さんがその時点で、未着の理由を問いただしたところ、「担当部課で協議中なので、回答は遅れる」との由だったという。それからさらに10日以上がたった議会初日のこの日にやっと、回答書が届いた。

 

 以下に上田市長名の回答(日付は11月30日付)の全文を掲載する。「木で鼻をくくる」、「カエルの面(つら)に小便」…とはまさにこのこと。たとえば、「この陳情を採択したとしても…市長が監査の請求をするのは難しいだろう」(会議録から)―という発言の真意をただした質問にはまともに答えていない。この開き直りは「窮鼠(きゅうそ)猫を噛む」のたとえにぴったりではないか。一事が万事…上田流「愚民化」政策の真骨頂を見る思いがする。その対象に職員自身が含まれていることに当の当事者たちが気が付いていないらしいことがさらに、悲劇的というか何とも痛々しい。ちなみに末尾には担当部署の部長と課長の名前が連署されている。

 

 さて、議場の模様をライブ中継するパソコンに目を移せば、車の両輪にたとえられる“二元”の面々がそろい踏みである。公開質問状に登場する岩間総合政策部長も上田市長と同じ最前列に陣取っている。「さらば、おまかせ民主主義」を掲げて惨敗した夏の市議選。だからなおさらのこと、目の前の議会の動向から目を離せなくなった。「花巻市民の権利を守る会」が企画する「市民による辛口採点大会」(いわゆる“通信簿”)なるイベント(11月29日付当ブログ参照)も控えている。さぁ、待ったなし!?

 

 

 令和4年11月9日付でお送りいただきました公開質問状について回答いたします。令和4年9月9日の花巻市議会総務常任委員会において、岩間裕子総合政策部長が説明員として行った説明につきましては、総務常任委員長より岩間裕子総合政策部長が特に指名され、「監査請求の適否について、御意見などを交えながら御説明をお願いいたします」と発言を求められたことに対し、回答したものです。

 

 総合政策部長の説明自体については、あくまでも法令等の規定を根拠として、監査の適否の判断基準となるべき事項について調査の上、具体的、客観的な説明を行ったうえで市としての見解を述べたものであり、単に憶測に基づいて発言したものではなく、また出席した委員に対して一定の結論を不当に誘導したものでもないと認識しております。

 

 上記常任委員会は、委員それぞれが自らの意見を述べたうえで、自由な意思に基づいて採否の判断を行うものであり、岩間裕子総合政策部長の発言は、その判断過程における一つの見解に過ぎません。上記常任委員会の採否の結論は、各委員がそれぞれの判断の下に、議論の末に下された結果であるものと認識しております。

 

 上記常任委員会における総合政策部長の発言は、ご指摘のような憲法第16条、憲法第15条第2項に違反することはなく、また、花巻市職員倫理規程第3条に違反していることはないと認識しているところであります。

 

 

 

 

(写真は12月定例会で議案説明をする岩間部長=12月2日午前、花巻市議会本会議場で)

 

 

 

《追記ー1》〜牽強付会…恐るべき“虚偽回答”!!??

 

 「仮に議会において、この陳情を採択したとしても、現時点で、市が把握している情報を前提に考えた場合は、市長が地方自治法199条第6項に基づき、監査の請求をするという結論に至ることは難しいのではないかというふうに考えております」(9月9日開催の総務常任委員会会議録)―。今回の「陳情」案件で岩間部長はこう答弁している。一方、陳情者が質問の骨子に据えた上記の地方自治法はこう規定している。

 

 「監査委員は、当該普通地方公共団体の長から当該普通地方公共団体の事務の執行に関し監査の要求があつたときは、その要求に係る事項について監査をしなければならない」―。岩間発言とこの規定をじっくりと読み比べてほしい。明らかに行政側の“越権”行為であり、もっと言えば、直属部下の市長への“忖度”行為と見た方がいっそ、すっきりするではないか。公開質問状に対する上田市長名の回答がいかにデタラメか、いや市民を愚弄するものか―今回の一市民の勇気が図らずも、上田「強権」支配の正体を満天下にしらしめたという意味は大きい。

 

 

 

《追記―2》〜「市民による辛口採点大会」へのご案内

 

 12月5日から3日間、行われる花巻市議会12月定例会の一般質問を対象にした「市民による辛口採点大会」(「花巻市民の権利を守る会」主催)への入場は下記から。フォ−ムの開設は2月5日午前10時から同15日正午まで。質問一覧は11月29日付当ブログを参照ください。

 

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd0f2cDUoUNvFtxMwIqrFw230OZoYXCJwnSdph9mHAu8wBKog/viewform?usp=pp_url

 

 

 

 

 

 

 

 


2022.12.02:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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