危機管理というよりももはや、”内部統制”の崩壊か!?…災害情報をめぐるテンヤワンヤ!!??:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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「一部を除いて、高齢者等避難警報を解除します」―。16日午後5時15分、携帯のエリアメ−ルが立て続けに3回鳴った。戸外の断続的な雨音を気にしていた時だっただけにホッと胸をなでおろした。ところが、目の前のNHKロ−カルニュ−スでは同日午後6時36分更新の自治体(花巻市)情報として、各避難所への高齢者の避難が続き、さらに前日に引き続き、全市内27か所の地域振興センタ−に開設した避難所も維持されていることを画面のテロップが伝えているではないか。
一体、どっちの情報を信じたらよいのか。私を含めた高齢者の多くは災害時の情報はテレビやラジオが第一とまず、その情報にかじりつくのが普通である。念のため、市のHPをのぞいてみると、「警戒レベル3・高齢者等避難」警報が全面解除されたのは午後7時45分となっていた。この間、2時間以上も錯綜した“情報”に振り回されたことになる。今次災害に始まったことではない。当ブログ(7月30日付及び8月13日付)でも言及してきたように、市議選をめぐる選挙管理委員会の数々の不手際や市議のコロナ感染をめぐる対応指針の無視など枚挙にいとまがない。
この日、お盆休暇を取っていた上田東一市長が急きょ、登庁して指揮をとったことが後で分かった。その振る舞いは良し、むしろトップとしての当然の行為であろう。しかし、相次ぐ“不祥事”を目の当たりにしてきた一人としては「危機管理というよりも組織を維持するためには欠かせないガバナンス(内部統制)の欠如がこうした事態を招いているのではないか」と思ってしまう。ある市民は苦々しい表情で吐き捨てた。「災害対応より、市長の顔色をうかがっている。そんな職員たちが気の毒になる。ワンマン市政は本当に怖い」―。機能不全に陥った組織をあちこちで取材してきた私自身、「トップダウン」(上田一強)の恐ろしさを身に染みて感じている。
(写真は一部避難所の閉鎖が決まった後も市の情報として、事態の急迫を伝え続けるNHK=8月16日午後、NHKテレビの画像から)