「危機感」積み残しのままスタ−ト…花巻市議会の前途多難!?市議のコロナ感染、拡大の様相!?、あれから1年…。災害警報が追い打ち!:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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「危機感」積み残しのままスタ−ト…花巻市議会の前途多難!?市議のコロナ感染、拡大の様相!?、あれから1年…。災害警報が追い打ち!
2022.08.13:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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今次の市議選で新たに構成された花巻市議会(定数26)の初の臨時会が8日開催され、新議長に藤原伸議員(明和会)を選ぶなどの人事が行われた。「25」―議員の出欠を表示するパネルを見て、オヤっと思った。数日前から、議員のひとりがコロナ陽性者になったとのうわさがあった。議会側の「新型コロナウイルス感染症対応指針」(令和4年4月28日付、各派代表者会議での申し合わせ)には以下のように明記されている(要旨)
《感染者と認定された場合》〜議員は、議員又はその同居する家族が感染者と認定された場合は、保健所等の指示に従い行動するとともに、速やかに事務局へ連絡するものとする。事務局は、速やかにその旨を議長に報告するものとする。併せて事務局は、新型コロナウイルス感染症対策室(以下「対策室」という)にその旨報告するとともに、必要な範囲で次のことを行うものとする。(1)当該者の行動履歴及び経過等の聞き取り及び結果報告(2)議場、委員会室、会派室及びその他議会フロア各室の消毒
《感染等の確認後における議会の対応》〜議員又はその同居する家族の感染等が確認された場合、各派代表者と情報の共有を図るとともに、必要に応じて各派代表者会を開き必要事項の協議を行うものとする。また、定例会及び臨時会の開会中などに感染等が確認されたことにより、会議の運営方法、会議の日程、変更、縮小及び中止等、会議への影響が想定される場合には、速やかに議会運営委員会を開いて検討を行うものとする。なお、議員が感染者として確認された場合は、個人情報に十分配慮した上で、ホ−ムペ−ジ等で発症日や状況について公開するものとする。
初議会のこの日、当該事案の公表がなされていなかったため、対応指針をもとにさっそく、藤原睦・議会事務局長に経緯を聞いた。それによると、当該議員の陽性確認は今月4日。会議などで同席した議員関係者に濃厚接触が出ていないことが確認されたのは6日になってから。公表が遅れていることについて、藤原事務局長は「陽性が確認された時点(4日)でHP上に公表すべきだったが、保健所などとの連絡に手間取った。さらに、8日未明にコンピュ−タ−にシステム障害が生じ、まだ復旧の見通しは立っていない」と弁明している。ちなみに、市職員などの場合、速やかに陽性者の所属部署とともに濃厚接触者や自宅待機の状況などを公表している。なお、当該議員は今月4日から13日までの10日間、自宅待機となっている。
この日新議長に就任した藤原議員はあいさつの中で、「二元代表制の下、公平・公正な議会運営を目指したい」と抱負を述べた。新議員たちには「議員職」が選挙で選ばれた“公務員”であることを肝に銘じて欲しいものである。憲法解釈にはこうある。
「憲法15条1・2項は、国民主権の原理の下における、全ての公務員の地位と制度の基本理念である。公務員はその選定および罷免が国民の固有の権利に属する。そのため国民は議会の代表者である公務員を選挙により選任する。また、その他の公務員についても『全体の奉仕者』であり、その選定罷免が国民固有の権利である以上、公務員の究極の使用者は国民であるから、国民主権原理の下、国民の代表者たる国会・地方議会が公務員の組織・事務・勤務条件等の決定権限を有すべきことは、議会制民主主義から導かれる憲法上当然の要請だと解される」
(写真は8日に召集された新体制下の第1回臨時会=8月8日午前、インタ−ネット中継の画面から)
《追記ー1》〜市議会議員の新型コロナウイルス感染について
上記の件につき、8日午後4時半すぎに市と議会のHP上に「8月4日(木曜)、花巻市議会議員(1名)が新型コロナウイルスに感染していることを確認しました。当該議員が出入りした会派室、共用部分の消毒を実施しました」という文章が掲載された。公表が遅れた理由や感染経路、濃厚接触者の有無などの詳しい状況はこの時点では明らかにされていない。県議会議員の場合、プレスリリースでは感染者の実名を公表している。ここにも、”公僕意識”(危機感)がほとんど欠落しているのが見て取れる。
《追記―2》〜白骨の御文(おふみ)
長崎・原爆忌の今日9日、「焼き場に立つ少年」(8月6日付当ブログ参照)の写真を凝視しているうちに蓮如上人の「白骨の御文」(要旨)の一節が口元からこぼれ落ちた。「朝(あした)には紅顔(こうがん)ありて夕(ゆうべ)には白骨(はっこつ)となれる身なり。すでに無常の風来(きた)りぬれば、すなはち二つのまなこたちまちに閉ぢ、一つの息ながく絶えぬれば、紅顔むなしく変じて桃李(とうり)のよそほひを失ひぬるときは、六親眷属(ろくしんけんぞく)集まりて嘆き悲しめども、さらにその甲斐(かい)あるべからず。さてしもあるべきことならねばとて、野外に送りて夜半(よわ)の煙(けぶり)となしはてぬれば、ただ白骨のみぞ残れり」
《追記―3》〜『納棺夫日記』の青木さん、逝く
小説『納棺夫日記』などで知られる作家の青木新門さんが6日、肺がんのため85歳で亡くなった。富山市で飲食店を経営し、73年からは冠婚葬祭会社で「納棺師」として働いた。その葛藤や思いをつづった日記をもとに刊行した同作は映画監督の滝田洋二郎さんが手がけた、米アカデミ賞−外国語映画賞受賞作「おくりびと」につながった。宮澤賢治にも造詣が深かった青木さんとは新聞記者時代に知己を得て以来、新宿のスナックで「賢治論」を交わす仲になり、大きな影響を受けた。「焼き場に立つ少年」は青木さんのブログにずっと、掲載され続けた。合掌
《追記―4》〜市議会議員の新型コロナウイルス感染について(9日付追加分)
市議会議員1名の陽性が8月4日に確認されました。発症日〜令和4年8月3日。状況〜他議員及び市職員に濃厚接触者に当たる者は確認されておりません。当該議員の外出制限は8月13日までとなっております。市議会としても、引き続き感染防止対策を徹底してまいります(市と市議会のHPより)
《追記―5》〜市議のコロナ陽性、また一人
市議会議員1名の陽性が8月10日に確認されました。発症日〜令和4年8月10日。なお、状況につきましては分かり次第掲載することといたします。議会としても、引き続き感染防止対策を徹底してまいります(市と市議会のHPより)
《追記―6》〜市議に3人目のコロナ陽性者
市議会議員1名の陽性が8月11日に確認されました。なお、症状はなく、詳しい状況等につきましては分かり次第掲載することといたします(市と市議会のHPより)。コロナ禍の中での先の市議選の間、私は感染予防のためにあえて選挙事務所は開設せず、さらに個人演説会の開催も見合わせた、一方、こうした状況を無視して演説会を強行する候補者も相次ぎ、中には有権者を”歌謡ショー”に無料招待するなどの無神経ぶりも目立った。今回の相次ぐ感染の背後には選良たる市議に絶対あってはならない、”危機意識”の欠如が透けて見える。
《追記―7》〜あれから1年…“悪夢”再現!?
ちょうど1年前の8月13日、当時の藤原忠雅・副市長がコロナ拡大に伴う岩手県緊急事態宣言が発令された翌日、家族を含めた10人以上で飲食していたことが発覚。のちにその責任を取る形で辞職に追い込まれた。深々と頭を下げる藤原副市長の姿が今回の市議のコロナ感染に重なった。「行政と議会という地方自治を支える二元代表制の両軸が早くも崩壊しつつあるのではないか」―。今日13日から盆入り。
《追記―8》〜コロナ禍の中、土砂災害警戒情報を発令
花巻市は13日午後、土砂災害警戒警報を発令。市内の広範囲に高齢者などを対象にした避難所を設置した。市議のコロナ感染が相次ぐ中、改めて「危機管理」の大切さを浮き彫りにした形だ。開設した避難場所はその後、石鳥谷地域の八重畑振興センタ−、まなび学園、文化会館、花南振興センター、矢沢振興センター、土沢振興センター、小山田振興センターにまで拡大された。
「8月13日15時10分花巻市全域に土砂災害警戒情報が発令され、土砂災害の危険が非常に高まっております。これを受けて、花巻市は特に危険が高いと判断される大迫地域下中居自治公民館、内川目振興センター、大迫振興センター、亀ヶ森振興センター、東和地域谷内振興センター、田瀬振興センターの開設準備をしました。気象台の情報によると、花巻には今後大雨が降る可能性が高いとのことであり、花巻市はそれに伴い16時に警戒レベル3高齢者等避難を発令しました。土砂災害警戒区域にお住いの方を含めて、直ちに避難されたい方は先ほど述べた最寄りの指定緊急避難場所に避難ください。避難をしない方は、家の中の安全な場所に避難するなど、身の安全を確保してください」(市HPより)
《追記―9》〜地に堕ちた“危機管理”!?(15日付追加情報)
3人目となった市議のコロナ感染情報が15日付で以下のように追加公表された。外出制限の期限が公表日のその日だったことに腰を抜かした。あぁ、この役所の危機管理はいずこに…
「市議会議員1名の陽性が8月11日に確認されました。発症日〜令和4年8月5日(発症と思われる自覚症状がなかったが、若干の違和感を感じた日:保健所のヒアリングにより確認したもの)。状況〜他議員及び市職員に濃厚接触者に当たる者は確認されておりません。当該議員の外出制限は8月15日までとなっております」(市と市議会のHPより)