「市長へのメ−ル」の再回答を拒否…「木で鼻…」論法から一転、「黙殺」路線へ!?:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

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「市長へのメ−ル」の再回答を拒否…「木で鼻…」論法から一転、「黙殺」路線へ!?


 

 花巻市の藤原忠雅・副市長が関わったコロナ禍での“会食”事件の件について、8月23日付の「市長へのメ−ル」で8項目の質問(以下に再掲)を提出。同31日付で「ご意見については参考とさせていただきます」(同日付当ブログ参照)という「木で鼻をくくる」典型のような回答をもらったため、折り返し「誠意がない」として、再回答を求めていた。以来、2週間以上もナシのつぶてだったため、16日に改めて問い合わせた結果、こんな内容のメ−ルが返送されてきた。「市長へのメ−ルに対する再度の回答でございますが、同一の方から同一の趣旨内容でいただいた場合、回答しない取り扱いとしております。また、令和3年8月31日にお送りした回答内容と変わりはございませんことから、回答しないことといたしました」―。「木で鼻…」論法から「黙殺」路線へ。いやはや!?これってやっぱり、「『上田流コンプライアンス」の詐術』」(10日付当ブログ)っていうことじゃないのか。

 

 今回の不祥事に伴う“減額処分”について、前回の回答では「過去の特別職の給料減額の例や他自治体の例を参考に検討を行い…」と書かれていた。私は過去の事例を精査し、たとえば「前市政下の平成25年6月定例会にも同じような『減額』条例が提出されたことがあった。入札妨害や著作権侵害、職員の飲酒運転など重要事案に対する『指揮監督』責任を取る内容で、当時の市長には4か月間月額給与から100分の30,副市長に対しては100分の15を減じた額を支給するという厳しい内容だった。これに比べて、今回は減額幅に大きな隔たりがあるが、この処分が妥当なものだったと考えるか」(第5項目)―。この質問に対する「ゼロ回答」は事実上の回答拒否と受け取らざるを得ない。ことほど左様ということである。以下に回答を拒否された質問項目を再掲する。皆さんは市当局の対応をどう思われますか。

 

 

 

1,今回、市長と副市長に対して、給与の“減額”処分が科せられることになったが、その処分理由は何か。究極の「コンプライアンス」違反と見る向きもあるがどうか。

 

2,処分するに際して、根拠となる規定などの取り決めはあるのか。市長は緊急の「お詫び」会見(8月19日)の中で、「副市長についての処分、あるいは私の監督責任について、今担当部署に検討してもらっています」と話しているが、己の処分の検討を担当部署にやらせるというのは本末転倒ではないのか。市民が納得できる説明を求める。

 

3,つまり、言葉の厳密な意味で今回の事案は「常勤特別職」(市長及び副市長)自身が“被処分者”の立場に置かれているということである。今回の“減額”処分は誰がどのような認識もとで決定したものなのか―その経緯を明らかにしてほしい。

 

4,今回の「減額」条例の参考先例としては、平成29年4月1日に施行された条例がある。この事案は農業委員会職員の有印公文書偽造事件に関連し、当時の常勤特別職(市長及び副市長)に対し、2カ月間月額給与から100分の10を減じた額を支給する内容で、いわゆる“部下の不祥事”に対する「監督責任」を取るという通例の手続きである。今回の「減額」条例もほぼこの先例を踏襲したもので、減額幅や期間も同じ内容になっている。こう理解してよいか。

 

5,前市政下の平成25年6月定例会にも同じような「減額」条例が提出されたことがあった。入札妨害や著作権侵害、職員の飲酒運転など重要事案に対する「指揮監督」責任を取る内容で、当時の市長には4か月間月額給与から100分の30,副市長に対しては100分の15を減じた額を支給するという厳しい内容だった。これに比べて、今回は減額幅に大きな隔たりがあるが、この処分が妥当なものだったと考えるか。

 

6,以上言及したように、今回の事案がこうした先例と決定的に違うのは、本来「監督責任」や「指導責任」を担うべき「常勤特別職」自身がこの事案の当事者の位置に立たされているということである。

 

 とくに、副市長の職務は「花巻市職員倫理規定」(平成25年5月)における「総括倫理監督者」、また、職員を処分する際の「花巻市職員分限懲戒等審査委員会」(平成27年8月付同規定)の委員を兼務し、さらには委員長の任命権も与えられている。一方で、コンプライアンス防止などのために定められた「花巻市不正防止に係る内部通報に関する規程」(平成27年8月)では、仮に市長自身が“被通報者”の立場に立たされた場合は「副市長に報告しなければならない」とその職務の重大性が明記されている。そして、行政トップの上田市長はその副市長を指揮監督下に置くという立場にある。市長としての立場から、今回の事案についての認識を伺う。

 

7,そもそも、今回の事案はコロナ禍というこれまで人類が経験したことのない“未知の世界”で発生した想定外の出来事である。加えて、本来なら組織内に範を示すべき“上司”が当事者として直接、事案に関与したという点でも特異である。今後の教訓として生かすためにも、こうした「想定外」の事態に対処するための第三者委員会のような組織を設置すべきだと考えるがどうか。

 

8,「イ−ハト−ブはなまき」のイメ−ジを全国規模で失墜させたという意味で、今回の事案は刑事罰にも劣らない“大罪”ともいえる。さらには、公務員の信用を失墜させたという「信用失墜行為」にも該当すると言わざるを得えない。こうした場合、その当事者自身が己の出処進退を判断するというのが、日本の政治家の昔からの流儀と言われてきた。本来なら”性善説”に依拠していたはずの政治家像がいま、崩壊している実態は周知の事実である。今回の事案を“自己責任”という観点からどう認識しているか―最後に伺いたい。

 

 

 

《参考資料》〜「市長へのメ−ル」の応募要領(市HPより)

 

 

 後学のために「市長へのメ−ル」の応募要領(心得)を転載しておく。「公序良俗及び良識に反するもの」だって!!??「ケッ、どっちが良識に反しているっていうのか」……

 

 

以下に該当するものには回答しません。

 

・正確な氏名(フルネ−ム)、住所、電話番号、メ−ルアドレスが記載されていないもの

・公序良俗及び良識に反するもの

・特定の個人や団体または本市を侮辱または誹謗中傷するもの

・営利目的の宣伝、政治・宗教活動やこれに類するもの

・不当要求に当たるもの

・隣家とのトラブルなど、民事に関するもの

・内容の意味や意図が不明なもの

・同一の方や同一の家族、団体などから、同一の趣旨内容で繰り返し投稿されたもの

・単なる個人の感情の表明であるもの

・その他、単なる質問や建設的な意見・提言ではないもの

 

 

 

 

(写真は9月定例会の決算特別委員会で答弁に立つ上田東一市長=9月16日、花巻市議会議場で。インターネットによる議会中継の画面から)

 

 


2021.09.16:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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