負の連鎖…今度は死亡者扱いの「人権」侵害〜上田市政の機能不全が断崖絶壁に!!??:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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負の連鎖…今度は死亡者扱いの「人権」侵害〜上田市政の機能不全が断崖絶壁に!!??
2021.09.08:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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「本人、保護者死亡と誤送付」―8日付「岩手日報」にこんな大見出しの記事が掲載された。花巻市が市内在住の重度心身障害者10人に対し、7月2日付で本人や保護者が死亡したものと誤認し、医療費助成に必要な資格確認の届け出文書を送付していたという内容。過日は12歳未満の児童へのワクチンの誤接種が発覚したばかり。上田市政下での職員の士気低下に伴う機能不全は目を覆うばかりである。
この件については、この日の一般質問で菅原ゆかり議員(公明党)が取り上げた。答弁に立った上田東一市長はこの種の郵送や電子メ−ルによる通知書類の誤送付・送信は今年8月25日までの過去3年間に45件あったことを明らかにしたうえで、「直接、担当者がご本人にお会いし、お詫びを申し上げた。今後はシステムの改善などを進め、再発防止に努めたい」と謝罪した。同紙によると、文書には「保護者として届出されている〇〇様は既に亡くなられております。新たな保護者についての届出がされておりません」―などと関係者を傷つけるような文章が記されている。
「まさに人権にかかわる問題。市民のためにあるべき市役所がその信頼を裏切ったと言わざるを得ない。中にはその後の対応に誠意が感じられないとショックを受けておられる方もいる。きちんと公文書をもって謝罪すべきではないか」―。菅原議員はうつむきながら、そして時折、涙ぐみながら市側の対応をただした。上田市長はこれに対し「(対応が遅れることにつながった)土曜日に配達されたことについては、郵便局側の事情もある。文面についても国の文書を丸写しすることに慣れており、市民に対して分かりやすく説明する訓練ができていなかった」などと開き直りにも似た(つまり、身にこびりついた宿痾(しゅくあ)のような例の「木で鼻…」論法)による“弁明”を口にした。
「公文書による正式な謝罪はしないと、受け取っていいのか」と菅原議員が重ねてただすと、上田市長がさえぎるように手を挙げた。「私の名前で改めて謝罪文を出せとおっしゃるのなら、そうしたい。言葉が大事だ。日本文化には“言魂”という表現がある。言葉は命、魂だという意味だ。今回の件は日本の文化としても許すことはできない」―
私はわが耳目を疑い、キョトンとして議会中継の画面を見つめていた。「Mr.POよ。あなたが本当に言魂(ことだま)の精神を理解していたなら、そもそもPO(パワハラ&ワンマン)などという失礼な”尊称”を献上するはずはないではないか」―とブツブツと独りごちながら…「この人は本当に終わったな。ハイ、一丁上がり」……。私の手元に『言魂』と題する本がある。『苦海浄土』などで知られる作家の石牟礼道子さんと免疫学者の多田富雄さん(いずれも故人)とが死者の魂(霊魂)に耳を傾けた対談集である。終生、民衆に寄り添い続けた歴史学者で、2017年に宮沢賢治イーハトーブ賞を受賞した色川大吉さん(享年96歳)の訃報が飛び込んできた。目の前のご仁は「生者」に死のムチを与えてなお、恬(てん)として恥じる風もない。
(写真は涙ながらに、今回の通知文書への対応をただす菅原議員。今議会での女性議員の活躍が目覚ましい=9月8日、花巻市議会議場で。インタ−ネット中継の画面から)
《追記ー1》〜市長への応援メッセージ
「金矢健次」と名乗る方から「花巻市長のパワハラの件」というタイトルのメ−ルが届いた。ブログ読者の公平性を保つために以下に原文のまま、掲載させていただく。
※
上田さんはそんなことをやる、いや、やれる性格ではないです。きっと職員のラベルが低いから、被害妄想されているんだと感じます。県職員出身の私からすれば、花巻市職員はカバチたれ、昔から行政職の蘊蓄(うんちく)なし、当たり前に話ができない。根拠もなく仕事してる人がほとんどです。上田さんは、普通に対応されているにもかかわらず、それに応えられない市職員さんって自らをマイナス評価されているに過ぎないかと感じます。市長の指示に基づき仕事すべしです。市民が選んだ上田さんをよろしくっす。
《追記―2》〜賢治精神を実践した内橋さん
色川さんの訃報に続き、今度は同じ宮沢賢治イ−ハト−ブ賞(2006年)を受賞した経済評論家、内橋克人さん(享年89歳)の死が伝えられた。花巻市は9日付のHP上でこう弔意を表した。「内橋様は賢治の心を受け継ぎ、連帯・参加・協同が原理となる共生経済をはじめとする社会のあり方への提言を続けてきたジャ−ナリストとしてご活躍されました。その御功績に深く敬意を表しますとともに、心から御冥福をお祈りいたします」―。授賞者の立場にある「Mr.PO」との間に広がる、気の遠くなるような懸隔(けんかく)にため息が出た。内橋さんの著作には“言魂”が宿っていた。
畏友のノンフィクション作家、鎌田慧さんが10日付「岩手日報」に追悼文を寄せている。「内橋さんは経済を、『市場主語』から人間的な視点からみる『人間主語』に変えるべきことを主張しつづけた。…人間を大事にする経済がもうすこし進むまで生きていてほしかった」