「被災者を孤立させるな」―支援者が演芸会:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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「被災者を孤立させるな」―支援者が演芸会
2019.06.16:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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「被災者を孤立させるな」―。東日本大震災で被災し、花巻市に移り住んだ人たちや地域社会のお年寄りなどを支援する「お楽しみ演芸会」が16日、中心市街地にある「賢治の広場」で開かれた。近くには今年4月から入居が始まった「災害公営住宅」があり、その入居者や当市に移住を決めた沿岸被災者など約70人が詰めかけた。5月31日現在で当市には193世帯(365人)が避難しており、災害公営住宅(30世帯分)には現在、24世帯が入居している。
演芸会を呼びかけたのは、昨年解散した支援組織「ゆいっこ花巻」をけん引してきた植原裕介さんや鈴木富士子さんら。賛助出演した石鳥谷新堀地区の人たちによる「百姓踊り」や植原さんが扮する花魁(おいらん)「妻恋道中」、オカリナやギタ−を主体としたバンド演奏に大きな拍手がわき起こった。「赤とんぼ」や「故郷」が演奏されると会場全体に唱和の輪が広がった。この後、「ゆいっこ花巻」のOB会が開かれ、被災者の孤立化を防ぐための話し合いが持たれた。
「公営住宅の生活は快適だが、隣同士でも交流がない人もいる」「住宅以外に住んでいる他の被災者との距離が遠くなったような気がする」―など孤立化を心配する声が入居者から出された。元代表の大桐啓三さんや事務局長の岩田宗彦さんが「もう一度、支援の原点に戻って、新たなコミュニケーションのあり方を模索したい」と話していた。
(写真は百姓踊りに拍手を送る被災者たち=6月16日、花巻市上町で)