ついに、プッツンか…主客転倒の図書館”迷走劇”〜目に余るメディアの翼賛化、あぁ断末魔!!??:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

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ついに、プッツンか…主客転倒の図書館”迷走劇”〜目に余るメディアの翼賛化、あぁ断末魔!!??


 

 「ギブアップしたんではないか。余りにも無責任だ」、「もう、住民投票でもして、決着つけるしかないんじゃないか」―。ふだんはほとんど「シャンシャン」で終わる新花巻図書館整備基本計画試案検討会議だが、14日開催の会場は大荒れに荒れた。この日、市側は立地場所の意見集約の方法について、第三者に委託する「公募型プロポーザル」方式を提案。6月定例市議会に約1,000万円の予算を計上する考えを示した。語気鋭い発言が飛び交ったのはこの直後だった(この日の会議資料などは5月17日付のHP上に掲載)

 

 元市職員で図書館関連の勤務経験のある委員は吐き捨てるように言った。「職員としての誇りはどこに行ったのか。第三者に丸投げするとは責任放棄もはなはだしい。撤回せよ」。別の委員が引き取る形で続けた。「(二つの立地候補地の)比較調査の結果が出る10月中旬にイエスかノーか二者択一の選択を市民に求めたらどうか。多数決が究極の民主主義だ」―。菅野圭生涯学習部長と市川清志前部長がマイクを交換しながら、弁明を繰り返すのを聞きながら、私は「そもそも、駅前立地を第1候補にしたのは市側ではなかったのか」と“迷走劇”の筋書きをなぞっていた。

 

 この日の会議ではその有意性が疑われる「高校生アンケート」(4月16日付と5月10日付当ブログに詳細)ついて、実施主体の「HANAMAKI Book Marks」の照井春風代表が「集計方法にミスがあったが、駅前立地を誘導するためのアンケート調査ではないことだけは理解してほしい」と発言した。また、鼻白む思いがした。「そもそも、高校生など若者世代が駅前立地を希望している」とうそぶいていたのは市側ではなかったのか。一方で、高校生が実際に希望しているのは「駅前」図書館ではなく、それに付随する勉強スペースやカフェなどの“空間”だということが今回のアンケート調査で明らかになったのではなかったのか。その意味では、照井さんは高校生の”本音”を引き出してくれた陰の功労者と言ってもいいのではないか…

 

 「ニワトリが先か、タマゴが先か」―。新花巻図書館の“迷走劇”の幕開けは4年前にさかのぼる。2020年1月29日、まだ正月気分が覚めやらないこの日、住宅付き図書館の駅前立地という“青天の霹靂(へきれき)”が天から降ってきた。このトップダウン構想はその年の11月、あえなく潰(つい)えたが、それに代わって登場したのが若者世代の「駅前立地」待望論だった。“住宅付き”から、今度は”カフェ付き“へー。まるで、図書館はおまけの付録みたいなふざけた「図書館」論議のツケが今、目の前に現出しつつある。この日の「プロポーザル」なる提案によって、この“迷走劇”の終幕も近いような気がする。冒頭の「ブチ切れ」発言がそのことを如実に物語っている。あぁ、それなのに…。ここに至ってもなお「駅前」にこだわる、その面妖(めんよう)たるや、あな恐ろしや!!??

 

 

 市の関係職員よ、まだ遅くはない。正気を取り戻せ。そして、「駅前」立地の”真実”を市民の前に明らかにせよ。なぜ、駅前なのかと!!「まなび学園周辺」(平成28年の花巻市立地適正化計画)→「候補地を数箇所選定」(平成29年の新花巻図書館整備基本構想)→「JR花巻駅前を第1候補に」(令和4年9月定例市議会)…この迷走劇の舞台裏を!!!

 

 

 

 

(写真は激高した雰囲気になった試案検討会議。後方は傍聴席=5月14日午後、花巻市の「まなび学園」で)

 

 

 

<註>〜みんなで「市民参画条例」をおさらいしましょう!

 

 花巻市市民参画条例(令和5年12月7日制定)には市民参画の手法として、以下の方法を定めている。なのに、まだ第三者の手を借りようとしているのか?

 

第6条 市民参画の方法は、次の各号に掲げるものとし、対象となる計画又は条例等に応じて2以上の方法により行うものとします。

(1) 意向調査の実施

(2) パブリックコメントの実施

(3) 意見交換会の開催

(4) ワークショップの実施

(5) 審議会その他の附属機関における委員の公募

(6) 前各号に掲げるもののほか適切と判断される方法

 

 

 

 

《追記ー1》〜臭(くさ)いものに蓋(ふた)!!??

 

 「再建に向けた議論が未成熟な状態で、当該情報が公にされた場合は、誤解や憶測に基づき、混乱を生じさせるなど総合花巻病院の再建に悪影響を与えることが懸念された」―。同病院の財政支援に関わる行政文書の「非開示と不存在」の理由を問うた公開質問状(4月19日付、詳細は同日付当ブログ参照)に対し、冒頭のような回答(主旨)が5月10日付で寄せられた。

 

 えっ、逆ではないのかと思った。こうした“秘密主義”こそが、納税者である市民の「誤解や憶測」を膨らませる結果になっているのではないか。現に私の周辺では「市民病院を標榜(ひょうぼう)するのなら、もっと透明であるべき。なにか表に出せないことでもあるのではないか」といった不信感が渦巻いている。さらには、病院運営にあってはならない職場環境の悪化や給与関係のずさんさなど“内部告発”めいた訴えも届いている。そうした“闇の構図”については随時、報告したい。

 

 

 

《追記ー2》〜”二人羽織”とは言い得て妙!?

 

 「文化陥没自治体花巻」を名乗る市民から、文中の新旧生涯学習部長の振る舞いについて、「いわゆる”二人羽織(ににんばおり)”ですね」というコメントが届いた。二人でひとりの振りをする余興のことで、そういえば図書館”迷走劇”の陰の主役はこの二人だと合点がいった。

 

 

 

《追記―3》〜狛江市議会、図書館条例を否決

 

 

 東京都の狛江市議会は15日の臨時会で、新図書館整備計画の賛否を問う住民投票条例案について、反対16、賛成5の反対多数で否決した。条例制定を直接請求した市民団体のメンバーは「結果は残念だが、より良い街を目指す市民の熱意を感じた。今後も市民運動に取り組みたい」と話した。

 

 市中央図書館は1977年開館の狛江市民センター内にある。市は約300メートル南東の市有地に新図書館を建設し、市民センターを改修した上で子ども向け図書コーナーを残すことを計画。条例案は中央図書館を「分割・移転」するか、「現在地で拡充」するかを住民投票で選ぶ内容で、採決では自民、公明両会派の議員らが反対し、共産会派の議員らが賛成した。

 

 市民団体「こまえ図書館住民投票の会」は4月、4060筆の有効署名を添えて松原俊雄市長に条例制定を直接請求。松原市長は「『現在地で拡充』は多額の財政負担が生じることなどから実現が難しく、住民投票に意義を見いだし難い」との反対意見を付けて条例案を提出していた(16日付「東京新聞」電子版)

 

 

《追記―4》〜“大政翼賛”新聞!!!???

 

 「(新図書館の)建設場所を巡っては、各種団体や高校生を中心にJR花巻駅前のスポーツ用品店敷地を推す意見が多い一方、もう一つの候補地である総合花巻病院跡地を希望する意見もある」―。耳だこになっている当局答弁をそのまま、口(耳?)移ししたような文章が5月16日付の地元紙「岩手日日新聞」の一面に躍っていた。メディアの翼賛化〈体制順応=いわゆる「御用新聞」化〉が進んでいるとは知っていたが、ここまで酷いとは!!4月16日付と5月10日付の当ブログをもう一度、お読みいただきたい。

 

 

 

《追記―5》〜頭隠して、尻隠さず…図書館計画室の大チョンボ〜「他意」は大あり!!??

 

 上掲の「試案検討会議」の委員数は現在20人で、「イーハトーブ図書館をつくる会」と「HANAMAKI Book Marks」の2団体は前回に引き続き、「設置要綱」(第6条第3項)の規定により、いわゆる「オブザーバー」として参加した。前者の団体は発足した昨年以降、正式な委員登録を要求してきたが、市図書館計画室側は「そのためには条例上、議会の議決が必要。3月議会まで待ってほしい」と主張してきたが、今回も委員の資格はないまま。担当者は「とにかく参加して、意見をいただくことを優先した。結果的に議会手続きを怠ったのは事実だが、他意はない」と弁明に大わらわ。超鈍行の「新花巻図書館」号は迷走の末に脱線寸前。

 

 

 

 

 


2024.05.14:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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