上田市長の“パワハラ”疑惑が議会の場へ…30代青年が事実調査を求める決断:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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上田市長の“パワハラ”疑惑が議会の場へ…30代青年が事実調査を求める決断
2021.11.30:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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「地域おこし協力隊として、市にお世話になった経緯もあり、最後まで悩んだ。妻と小さな子どもを抱える身。ただ、明らかになった(精神疾患の)数字を見て、びっくりした。いま、自分が声を上げなければ…」―。30日開催の花巻市議会運営委員会で、「花巻市職員の精神疾患による病気休暇(休職)数の増加の事実調査について」―を求める陳情書の扱いをめぐり、12月定例会の総務常任委員会へ審査を付託することが正式に決まり、同日その全文が市議会HP上に公開された。とかくのうわさがあった上田東一市長をめぐる”パワハラ“疑惑が議会の場で審査されるのは初めてで、その成り行きが注目される。
陳情したのは盛岡市出身で現在、当市在住の福田一馬さん(37)。2015年から3年間、花巻市が募集した「地域おこし協力隊」の一員として、リノベ−ション(遊休不動産の利活用)のまちづくりに従事。2018年に旧旅館を自らの手で改修し、ゲストハウスを立ち上げた。ご夫婦とも海上自衛隊の出身で、福田さんは「行ったり来たり、なんど逡巡(しゅんじゅん)したことだったか。でも、いま沈黙したら一生、後悔すると思った。市議選にも挑戦してみたい」と晴々とした口調で語った(以下にHP上に公開された、藤原晶幸市議会議長宛ての陳情書の全文を掲載)
※
陳情趣旨 花巻市職員の精神疾患による病気休暇(休職)が増加している原因について、二元代表制の一方を構成する議会側として、地方自治法(第100条)に基づく「百条委員会」を設置するなどして、その実態の究明に取り組んでいただきたい。
陳情理由 本年9月定例会の一般質問で、2名の議員が花巻市職員のいわゆる「精神疾患」問題について、当局側の考えをただした。その中の一人の議員は労働安全衛生法で設置が義務付けられている「安全衛生委員会」への市作成の資料をもとにこう指摘した。
「前市政下の6年間で病気休暇の実数が307人、うち精神疾患によるもの68人だったのに対し、令和2年度までの上田市政下の7年間で病気休暇者が実に661人、うち精神疾患によるもの148人といずれも倍以上にふえている。そして、病気休暇が3か月(精神疾患の場合は6か月)を経過して、病気休職に入った職員の数は同様の比較で、前市政下で40人、うち精神疾患によるもの24人だったのに対し、現市政下では71人、うち精神疾患によるもの55人とふえ続けている。なお、令和元年度の病気休職者9人のうち、8人が精神疾患によるものとされている。さらに、この中の令和2年度の病気休職者は、過去13年間のうちで最高の17人にのぼっている」(登壇質問から)
質問者は「花巻市職員等のハラスメント防止等に関する規程」を引き合いに出しながら、前市政との数字の乖離などについて、その因果関係を問いただしたが、上田東一市長は「業務の多様化」などの一般論を述べるにとどまり、なぜ花巻市職員の中で精神疾患がふえ続けているのかの原因についての回答はなされなかった。
病気や外傷による休暇や休職ならば致し方ない部分もあるが、精神疾患による病気休暇(休職)は原因の排除あるいは対策等により減少させられるはずである。そうした職員の健康管理こそが首長に課せられた職務ではないかと考える。以上のことから、一日も早く花巻市職員が健全な職場環境で業務に従事することができるよう、いわゆる「精神疾患」の背景などの事実調査を求めるものである。
(写真は手づくりのゲストハウスで今回の決断について語る福田さん=花巻市末広町で)