東北の木で、椅子を作ろう【長井市】三月のマウンテン画廊ワークショップ:置賜の宝発掘プロジェクト(仮称)
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置賜文化フォーラムの編集員「うさぎ妃」です。
三月のマウンテン画廊のワークショップが開催されました。
「東北の木で、椅子を作ろう」です。
山形工科短期大学校の先生の指導のもと、3回にわたって、木を自分で加工しオリジナルの椅子を作るのです。1回目1月20日、2回目1月27日、3回目2月10日です。
うさぎ妃は、中日1月27日にお邪魔して、作業の様子を取材させて頂きました。
皆さん雪の中にも関わらず、元気に参加で、木の椅子作りに取り組んでいましたよ。
参加の皆さん真剣でした。本気充満で、素敵な椅子づくりにチャレンジしてらっしゃいました。
椅子に足を取り付けるところまでが完成したら、3日目は、その椅子を持って庄内の渡辺銘木店に行きます。そこは、木の伐採から材料にするまでを全て手がけている貴重なお店で、今回の材料も渡部銘木店さんからの寄付していただいた材料だそうです。羽黒山の杉や、山形県産けやき、松、とちなど、中々手に入らない材料ばかり、参加の皆さんは、この材料を使って椅子を作っています。木の特徴をよくご存知の天羽先生が、木材を擬人化して伝えたものがあります。おもしろいのでご紹介させていただきます。
けやき)頑固おやじ
松)素直を見せかけ変わりもの
とち)磨くと美人
杉)素直
さすが天羽先生、木の性質を知りつくされている表現だと感じました。
上手に木の特徴が表現されています。
椅子作りに取り組まれている皆さんは、実際に作業をしているので、この言葉の意味がとても良く理解できるようです。
庄内は、クルミの産地で、皆さんが仕上げた椅子は、3日目に庄内のクルミの油を塗って仕上げるそうです。作業としては、クルミの実を割ってだし、布にくるんで、木に塗りつけるのだそうです。高価な漆仕上げもありますが、オイルフィニッシュの良いところは、漆より安価で済むことと、はがれてきても、家にあるオイルで自ら補修が可能なことだと教えて下さいました。天羽先生は、本来は漆の専門家で、漆の良さは充分にご承知なのですが、やはり漆は時間がかかることと、高いこと、そして補修が自分では出来ないことで、今回は、オイルフィニッシュにすることにしたそうです。漆より安価とはいえ、国産クルミだけで、オイルフィニッシュすることは、とても貴重で、店では売っていない高価な自分だけのオリジナル椅子が完成しますね。
ちなみに、日本古来の鬼ぐるみは、今も日本各地に自生しているようです。しかし、今回は、庄内産の西洋胡桃を使うのは、塗料も含めて山形県で育ったもので椅子を完成させたかったことと、作業性によるものなのだそうです。鬼ぐるみは割る作業が大変で、中の実がとり出しにくい為、簡単に割れて実が取り出し易い西洋胡桃を選択されたのだと天羽先生が教えて下さいました。
天羽先生、助手の皆さん、参加の皆さん取材ありがとうございました。
仕上げまであと一息ですので、完成まで頑張って下さい。
完成した皆さんの椅子は、三月のマウンテン画廊に展示されます。
どのような椅子に仕上がったのか楽しみです。
是非に三月のマウンテン画廊を見に来て下さいね。
うさぎ妃も行かなくっちゃ。