3月のお米通信から:ヤマガタンAnnex|山形の農業〜農林水産

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3月のお米通信から


春の気配

「天気のいい日が今日で3日続いているねぇ。」
「春になったかな。」
雪国の春はこんな会話から始まる。
実際、冬の間なんか朝から晩まで一日中晴れだというのは1か月に2日もないぐらいだ。あとは雪が降っているか曇り空ばっかり。午前中晴れていても午後からは雪。こんな毎日だ。布団が干せない。洗濯物が乾かない。小鳥の声が聞こえない。あたり一面が白と黒の世界。冬の間、誰も勤めに出ていない我が家では雪かきをしたり、ニワトリや玉子の仕事をしたり、好きな本を読んだりして過ごす。

 3月になると冬には決してありえない3日続きの晴れた日が現れる。そうなれば春。やがてずんずん雪が融けていく。小鳥たちの声がにぎやかに聞こえてくる。裏にそびえる朝日連峰の急な斜面ではところどころで雪崩が始まる。雪の融けた小川のほとりからフキノトウが芽をだす。味噌汁に散らしたり、てんぷらにしたりして春の味と香りを楽しむ。こうなったら本格的な春の始まりだ。それは同時に農繁期の開始でもある。昼間からお茶と一緒に「藤沢周平」を楽しむなんてできなくなるんですよ。そんな季節、もうすぐそこまできている。

種もみが来た!

農協から種もみが配達になった。今年は「ひとめぼれ」、「つや姫」、「はえぬき」、「黄金もち」の4品種を作ることにした。「つや姫」は山形県の新しい品種だ。おいしいとの評判が広がっている。今年はこれを60aほど作ってみることにした。今年も主力は「ひとめぼれ」。もち米は小田原のお菓子屋さんなどとの契約栽培だ。これらは我が農園から直に消費者にお届けする米だけど「はえぬき」はJA出荷用。JAとのお付き合い米だ。

さあ!今年も

 今年も殺菌剤ゼロ、殺虫剤ゼロ、化学肥料ゼロでお米を作る。最初の試練は種もみに着くカビ。そして田植え直後の「イネミズゾウムシ」。これにやられると苗の葉が食べられ、田んぼが白っぽく見えるほどになる。そうなったら秋の収量は半分以下。その覚悟が要る。さあ!今年も。
                                                                                                 2012.3

    土といのちと循環の下に・・菅野農園 TEL;FAX・0238-84-3196

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