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▼ロシアの侵攻

日本国際ボランティアセンター(JVC)の元代表理事の谷山さんが極めて貴重な視点を投げかけてくれています。
 ロシアの侵攻は決して許されないけれど、南西諸島(尖閣列島含む)や、千島列島にミサイルが配備されたら我々ならどう思うかなど、複眼的視点で考えて見なければならないという事でしょう。

谷山博史

2月24日 21:02 ·
「私たちはプーチンの要求に真摯に答えてこなかった」
 ロシアがウクライナに侵攻しました。ロシアと中国を同列化して、中国に対してもさらなる抑止と、いざという時のために戦う準備をしなければならない、という意見がはばを聞かせるでしょう。
 6時からさっきまでづっとBBCを聞いていました。様々な人が出てきて意見をり言っていました。殆どがロシアへの批判とロシアへの制裁強化を訴える中で、元駐ロシア英大使がこんなことを言っていました。
 私たちはプーチンの要求に真摯に対応してこなかった。NATOの東方拡大を止めてくれという要求もです。一方でNATOはウクライナにミサイル配備をしました。 
 私は大学院でロシア政治思想史を専攻していたので、ウクライナといえば帝政ロシアにとって対西欧の死活的な地域でしたし、キエフはロシア文学の舞台によく出てきました。キエフ出身のロシア詩人に傾倒もしました。
 そのウクライナをソ連が受け継ぎ、冷戦崩壊後に独立し西側に組み込まれました。ロシアにとっては西の防波堤がなくなったのです。帝政ロシアからソ連の時代を通して、西欧の脅威はロシアの最重要課題でした。ナポレオンに侵攻され、ナチスに侵攻された歴史はロシア人には忘れられないでしょう。第二次世界大戦だけでロシア人は2000万人が死んでいます。
 だからロシアを正当化するのではないのです。ウクライナは独立国です。軍事侵攻して傀儡政府を作るなどもってのほかです。対ロシアの外交の失敗を誰が意識したでしょう。ロシアのウクライナ侵攻の前、誰も、どのメディアもロシアの立場、意見を報道しなかったことが問題なのです。
 NATOがウクライナにミサイル配備をしたことを私も知りませんでした。怒り狂った熊をさらに追い詰めことになったです。南西諸島にミサイル配備をすればどうなるか、そのことを私たちは知らなければなりません。
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