▼荒砥のお獅子2019/07/07 08:39 (C) 獅子宿燻亭7
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白鷹町荒砥仲町の新山神社の獅子頭をご紹介しよう。昨年塗り替えしタテガミも新調した
そうで、とても美しい。
白鷹町荒砥町内の神社の獅子舞は小高い丘に位置し八乙女八幡神社を中心に秋葉大権現、
石清水稲荷神社、出来町の金比羅神社そして新山神社で獅子舞を密集した状態で行なわれ
ている。人口減少で幾つかの神社を掛け持ちで行なっているので、獅子舞に五、六回参加
する方も居るそうである。
新山神社所蔵の獅子頭の詳細は一切不明である。
近くの秋葉大権現には昭和初期の長井の竹田吉四郎と長谷部吉之助の作と推測される獅子頭
が二頭が伝えられている。明治期に作られた十王の龍沢寺境内養蚕神社には見事な長谷部吉
之助の彫刻があり、また山形の新海惣松と菅原鹿蔵が彫刻の腕を競い合う様に残されている。
以前取材した新町、正念寺向かいの90齢の古老、中川氏の話によると秋葉大権現の古い獅子
頭は長井の勧進台の彫り師だろうと記憶していたので新山神社の獅子頭の作風も考慮し長谷部
氏の作と推測するのである。非常に良い整った彫りだが、重さは8kgと比較的重く内部には記
名も無いが、彫り師風の彫り痕が残されている。顎の構造が独自に工夫され面白い。両軸棒の
間に持ち手を兼ねた部分があり、三箇所で重さを支える。
顎には有るはずの舌が無く、紛失したものか最初から無かったのか不詳だが、塗り替え前には
舌の取り付け用の穴があったかもしれないと言う。眉毛の直ぐ上にタテガミが植えられている
のも非常に珍しい様式だ。
以前、岡山から荒砥の獅子と非常に似ている獅子頭を入手しているが、荒砥の獅子頭との関連
性は以前不明である。最上川舟運の交易に関係しているのだろうか?
本日7日(日曜日)半夏生は古来 農家にとって節目の日で八乙女八幡の獅子舞が行われる。
なんと1ヶ月後の8月15日は神社例大祭で、同じ様に獅子舞を行い町を練り歩くというのだか
ら準備が大変である。これから10月まで白鷹町の各地で獅子舞が繰り広げられるだろう。