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▼鳥海山が見えたのである・山が大好き

鳥海山が見えたのである・山が大好き/
猟、山行が連続4日目である。
道の無い所やら、崖やら、ものすごい藪やらを鉄砲を担ぎ歩き回るので、さすがのkuma仙人もしんどいなぁ〜と思うのである。
が、明日は土曜日である、仕事が休みになるお勤めの皆さんが、「明日はどうする〜、山の様子はどうだぁ〜?」とやってくるのである。

明日もみんな山へ行くつもりらしい。


素晴らしい天気の本日であった。
昨日までとは打って変わり、暑い程の陽気。
空は何処までも晴れ渡り、山形県の北のはずれの鳥海山まで月山の向こう側に見えたのである。
こういう次の日は、天気が荒れるはずなのだが・・・・


汗をかきかき歩き回る。

登りの道の脇には、何と言うのだか綺麗な実のなる草がある。
ちょっと旨そうに見えなくもないのだが、喰って腹が痛くなったりすると悪いので、食べない事にしている。
子供の頃、寒冷の為、川が凍って死んでいたイワナを拾って喰って、腹をこわした事があるので、いい歳をして知らんものを拾って喰い、腹をこわしたなどと言っていられないので、拾い喰いは控えているのである。



ノンビリお昼ご飯を食べながら、クマを探す。

この、のんびりした時間がたまらない。



登山と違い、鉄砲を担ぎ行動するのがメインなので、ご飯を豪勢に出来ないのだが、おにぎりとカップラーメンは必ず持っていく。
他に、お茶、コーヒー、ミカンなど。

こんないい天気に、見晴らしの良い場所でご飯が食べられるのは本当に幸せだ。

ミーアンちゃんの向こうには、頭が白くなった蔵王がくっきりと見える。




2時半をまわれば、下山の準備となるのだが、クマさんはこの頃の時間から活動的になってくる。
その時間まで、クマに出会えなかったので、ちょこっと藪がきつくて恐ろしい崖っぷちを下山するべか?なんて話をしながら、その尾根に向かうのである。
登山道から外れ、殆ど俺だけしか歩かない道なき道を歩く。
所々歩くたびに鉈で道を切ってあるので、猟師なら平然と歩けるのであるが、一般の方には厳しい道である。

3時半・・・・
恐ろしい尾根に到着。
予てからクマが付く場所で、猟師も滅多に歩かない尾根である。

山の神様の計らいで、今日もクマが見れた。
感謝。

200メートルの距離だった。
放った弾丸は、山の神様の計らいで、クマに当たらないでどこかに飛んで行ってしまった。
今日はそういう日なのである。全ては山の神様と、俺の腕である。



ドッカァ〜ンと撃ったら、バックでスルスルと木から降りて、あっという間に尾根を2本越えて行ってしまった。

まあ、クマが見れただけで幸せな気分なのである。


そこからが地獄と言えば地獄。
ヨメオコシなのだかヨメイビリなのだか、そんな地方名の「イヌツゲ」という常緑樹がびっしりと生えている痩せ尾根。
両脇は崖である。
ミーアンちゃんとのこぎりで切りながらの下山である。
切らなければもう、全く進めないのである。

大汗である。鉄砲は邪魔(笑)銃床をのこぎりで何度も切ってしまい傷だらけである。

100メートル進むのに1時間。
辺りは真っ暗になってきた。真っ暗になってきてしまったので、切り開くのをやめて、急傾斜を強引に泳ぐように下るのである。
イヌツゲの藪を越えるとただの痩せ尾根の、超藪濃い急斜面おっかないでしょう〜という奴である。
おっかない崖も、下が見えないのであんまりおっかなくないのだが、足元も掴まる柴や木も良く見えない。
向かう先も良く見えない。

まあ、カンで適当に歩く訳である。
地形を熟知してなきゃ危なくて仕方ないのである。

汗でビショビショになりやっと車に到着。
なんたって、崖の真下に車が止まっていたのであるから、どんぴしゃりに車に到着する訳である。
まあ、その頃には白い車もうっすら見えるくらいの午後6時。
クマなら、数分で歩いてしまうところだろうなぁ〜。

はぁ〜シンド〜〜〜

と言う事で、薄ら眠い脳みそが、ろくでもない文章を作り上げてしまった訳である。


まあ、兎に角、オイラは山が好きなのである。




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