▼流線形802010/12/29 02:04 (C) 居酒屋 銀次郎
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今夜も仕事も終わり、しっぽりと晩酌。
テレビもつまんないので、今日のおつまみは松任谷由実の「流線形'80」
リリース 1978年11月5日
録音 1978年5月〜1978年9月
中学んとき、友達の影響で松任谷由実を知り、名曲「埠頭を渡る風」にはそうとうカルチャーショックをおぼえました。
以後、アルバムを集め始め、紅雀からDelight Slight Light KISSまでのライブラリは今でも大事な宝物となっています。
流線形'80では一般的に埠頭を渡る風及びキャサリンが有名所ですが、冬の寂しい時期に聞きたくなるのが「かんらん車」。
すいた電車が住宅街ぬけて
ひとしきり冬枯れをふるわす
あとに残った ひとりの足音は
川辺リの遊園地をたどる
さびついたかんらん車に腰をおろせば
ゆるやかに空は巡りはじめ
あなたの住むあたり広がってゆく
さよならが無性に恐かった
はりつめた想いが遠くなるの
いつしか雪が静かに舞いながら
チャコールの下界へと流れて
きっとあなたは窓の外を見てる
あのひとの肩を抱き寄せて
つぎつぎと飛行船もゲームも止まり
粉雪が空を埋めてゆく
終わりの暗示には美くしすぎる
私だけ 冬空の旅人
地上に戻るころ 世界が終わる
翳りゆく部屋と並ぶ代表的な失恋ソング。
情景が浮かび上がるような歌詞は秀逸で、感傷フレーズを持ったメロディの素晴らしさは、他のアーティストの追従を許さないまでの完成度。芸術的ですらあります。
かれこれ何千回と聞きましたが、今だふと聞きたくなります。
なんでもそうですが、若い感受性の多感な時期に「いいもの」を体感すると後々思い出として心に深く刻まれるもんです。
当時、アルバム発表時松任谷由実は24歳。
時のないホテルに代表される「水の影」然り、天才と呼ばれる理由はきっとあるんだな。。と酔っ払いながら今夜も更けてゆくのでした。