突然のお別れ:やまがた食材ネット/生産者
やまがた食材ネット/生産者 ※新着順 |
突然のお別れ
2012.03.09:Copyright (C) じっしょ新入りの部屋―米沢牛との生活+α
残念です
いつもありがとうございます!
▼この記事へのコメントはこちら
|
ゲストさんようこそ
合計 54人
■記事数
公開 478件
限定公開 0件 合計 478件 ■アクセス数
今日 1,816件
昨日 1,042件 合計 661,791件 |
今日は悲しいことがありました。
「なつひさ」という牛が急死。
9代目が10時に少し息が切れているのに気付いてから
3時間後に逝ってしまいました。
9月に我が家へ来たまだ若い牛なのに
何度も食べなくなって
獣医に診てもらってもよく原因がわからず、
あと2年近く体がもつのか不安な牛でした。
それでも9代目は、
1月の食欲がちゃんとあったから大丈夫かも・・・
と、思っていたみたい。
期待空しく、
9代目と獣医の先生の前で息を引き取りました。
今日はほぼ一日お父さんが出かけていたので
9代目と二人で「なつひさ」を運び出し、ダンプに乗せました。
家畜保健所で解剖してもらったら
肺炎がひどかったそうです。
3人の先生に診てもらったことがあったのに
肺の悪さは指摘されたことがありませんでした。
肺炎がひどくなり過ぎると
聴診器で雑音が聞こえない、と以前聞いたことがありますが
まさにその状態だったんだろうか。
ともかく、
死なせてしまった。
死んでしまった牛は牛肉とはなりません。
我が家の仕事は米沢牛という肉用の牛を育てるのが仕事なので
牛が「死ぬこと」は前提での仕事です。
でも病気で死んでいくことと、
おいしいと思って食べてもらえることは
全く違うことだと思っています。
「牛から見れば同じこと。
そんなの人間のエゴだ」
と言われれば全くそのとおりだと思います。
何度も考えること。
牛を飼うということはどういうことだろう。
今朝、農業新聞の一面に
福島原発周辺の酪農家について記事がありました。
そこに載っていたのはボロボロになった木の柱。
避難指示で残された乳牛が
餓死する前に牛舎の柱を食べたのではないか、という内容でした。
想像するだけでも悲惨過ぎる。
その記事を読んでいた後に
「なつひさ」が死んでしまったので
さらに思うところがありました。
命。
簡単に言葉にしているけれど、
その重みをどう受け止めて生きていくのか・・・
答えは出なくても
ずっと心の中で悩み続けていきます。
午後11時30分