▼消えたHPの告示…公募型プロポーザルの怪…解明にむけ、文書開示請求へ〜市長コメントにこそ、違和感が!!!???
「真っ赤なウソとはこのことか」―。新花巻図書館の整備基本・実施計画の受託業者を選定するプロポーザル方式による公募が7月24日からスタートしたが、同日付で市HP上に掲載された告示の一部がその直後に削除されていたことが分かった。一方で8月1日、この件について議員説明会が行われた際には、HP上では削除されたままになっている、その部分が資料として提供されるなど混乱の極みを見せている。12月3日を目途に最終の受託業者が決定する段取りになっているが、迷走に迷走を重ねてきた新図書館問題の行く末にはまだ、多くの紆余曲折が予想される。真相を見極めるためにこの日、関連文書の開示請求をした。 そっくり、削除された部分には当初、こう記述されていた。「公募プロポーザルの実施にあたっては、専門的助言を得るため、日本建築学会会長で公共施設整備の経験豊富な東北大学大学院の小野田泰明教授が属する一般財団法人青葉工学振興会と令和7年7月7日(月曜)に契約を締結しております」(「専門家との連携」)―。その一方で、HP上に公開されている「プロポーザル選定委員会」(乾久美子委員長ら6人)のメンバーの一人に小野田教授自身が名前を連ねていることも明かになった。オヤっと思った。「委託―受託」関係に見られる“利益相反”の構図がふいに頭に浮かんだのである。この件についてはこの日の議員説明会でも複数の議員から、質問が相次いだ。 たとえば、助言を与える側とそれを受ける側が同一人物であるということはある種の利益相反に相当するとも受け取られかねない。少なくとも「公平・公正」の観点からは問題ではないのか。そして何よりも、いったん公開された「告示」がなぜ急きょ、削除されるに至ったのか―などなど。 これに対して、市川清志・主任専門員(前生涯学習部長)ら当局側は「(小野田教授が)選定委員を兼ねることに違和感はなく、まったく問題ない」と切って捨てた。さらに、「削除」の一件については「教育委員会議やこの日の議員説明会に示した上で、HP上に公開することにしており、これまでは一切掲載していない」とシラを切った。この発言には傍聴していたこっちが腰を抜かした。冒頭に掲げた文書は(7月)24日の早い時点で市HP上に公開された「告示」を私自身が自宅のプリンターで印刷した原物だからである。「専門家との連携」問題で当局側がなぜ、これほどまでに過敏にうろたえるのか―。疑念は逆にいや増すばかりである。 他方、松田英基副市長を除いた5人の選定委員のうち、3人が「建設」関係の専門家になっていることも分かった。図書館という公共建造物はその造形美と同時に内部空間にどのような図書館“理念”を盛り込むかが生命線と言われている。このアンバランスをどう考えるか。たとえば、いまや時の人である元岐阜市立図書館長(前「メディアコスモス」総合プロデューサー)の吉成信夫さんはどのような経緯をへて今回、選定されたのか。図書館学の総本山と言われる公益社団法人「日本図書館協会」などの助言を得るようなことはしなかったのか。こうした背景についても今後、追及していきたい。 (写真は削除される前に市HP上に公表された「告示」部分=インターネット上の市HPからプリント) ≪追記ー1≫〜船頭(先導)さん、大活躍!!?? 「コンプラふねふね」を名乗る方から、以下のようなコメントが寄せられた。当局側の”蛇行”操船が市民の側に予期しない疑念、というか疑心暗鬼を呼び起こしているのではないのか。当ブログで指摘した「専門家との連携」という告示はいったん削除された後、その削除の理由に言及しないまま、現在に至っている。一方、議会側に提供された資料にはちゃんと、載っている(1日付の市HP参照)。この”疑念”を払拭(ふっしょく)することこそが先決ではないのか。なお、投稿者の「コンプラ」とはおそらく、「コンプライアンス」(法令遵守)をもじった表現だと思う。 「新図書館の建設場所は病院跡地希望が圧倒的に多く、色々なデータでもそれがしっかりと数字で示されていた。しかし、『市民会議』にて、ある教授のお導きで覆した。今回もまたある教授のお導きにより、花巻の図書館建設は予定されている航路を進むことになるのか?タイタニック号にならないことを祈る」 ≪追記―2≫〜上田市長がコメント、氏名の誤記も!!?? 上田東一市長は今回の公募プロポーザル方式に関し、以下のようなコメントを3日付で個人のアカウントに投稿した。しかし、公式のHP上での言及はいまだにない。さらに、選定委員会の副委員長である「吉成信夫」さんを「信雄」と誤記するなど信じられないミスを犯している。揚げ足を取るつもりはないが、これから大事業を託そうという方の名前を失念するとは…。歯が浮くような美辞麗句の背後に広がる闇の暗がりを見せつけられた思いがする。 ※ 7月24日から新花巻図書館整備基本・実施設計業務の公募プロポーザルによる設計業者募集公募を開始しております。公募の審査は一次審査、二次審査の二段階の手続きで実施されます。委員には、建築・都市計画の専門家であり日本建築学会会長の小野田泰明東北大学大学院教授、岐阜市における図書館などで全国的に有名な図書館理念・実装の専門家吉成信雄先生など図書館建築の基本設計・実施設計者を選定する上で極めて強力な5人の方々に委員となっていただき、また花巻市からは松田副市長が委員となりました。 委員の構成については日本建築学会が公表している「設計者選定の指針」に基づき「建築設計の専門家を含めて行政外部の専門家の過半数」としております。市が公募プロポーザル実施にあたって作成した実施要領等(市ホームページで公表しております)は大部のものとなっていますが、この作成にあたっては小野田泰明先生(一般社団法人青葉工学振興会)から他自治体が作成した実施要領等に関する資料を提供いただき、また花巻市特有の条件も加味したものとする上で極めて有益なご助言をいただいており、その意味で選定委員としての役割を超えたご助言を市のために果たしていただいております。 委員の方々にも実施要領等を確認していただき、決定したものになります。今回、委員の皆様には設計者選定に必要な範囲で市のために委員としての役割を果たしていただき、委員としての役割は設計者選定までとなります。しかしながら、今回の委員の先生方は建築または図書館に関して全国でも大変有名で実績がある方々ですので、今後先生方に受けていただける場合には、その後も図書館の整備にあたって市のためにご助言いただくことをお願いしたいと考えております。 このようなすばらしい先生方が市からの依頼を受けてくださり、市のためにご助言くださることを心から感謝し、また心強く感じる次第です。市民の皆さまに喜んでいただける図書館整備を進めていきます。 ★オンライン署名のお願い★ 「宮沢賢治の里にふさわしい新花巻図書館を次世代に」―。「病院跡地」への立地を求める市民運動グループは七夕の7月7日から、全世界に向けたオンライン署名をスタートさせた。イーハトーブ図書館をつくる会の瀧成子代表は「私たちは諦めない。孫やひ孫の代まで誇れる図書館を実現したい。駅前の狭いスペースに図書館を押し込んではならない。賢治の銀河宇宙の果てまで夢を広げたい」と話している。 「わたくしといふ現象は/仮定された有機交流電燈の/ひとつの青い照明です/(あらゆる透明な幽霊の複合体)」(『春と修羅』序)―。賢治はこんな謎めいた言葉を残しています。生きとし生ける者の平等の危機や足元に忍び寄る地球温暖化、少子高齢化など地球全体の困難に立ち向かうためのヒントがこの言葉には秘められていると思います。賢治はこんなメッセージも伝え残しています。「正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである。われらは世界のまことの幸福を索(たず)ねよう、求道すでに道である」(『農民芸術概論綱要』)ー。考え続け、問い続けることの大切さを訴えた言葉です。 私たちはそんな賢治を“実験”したいと考えています。みなさん、振るって署名にご協力ください。海外に住む賢治ファンの方々への拡散もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。 ●オンライン署名の入り口は以下から https://chng.it/khxdhyqLNS ●新花巻図書館についての詳しい経過や情報は下記へ・署名実行委員会ホームページ「学びの杜」 https://www4.hp-ez.com/hp/ma7biba ・ヒカリノミチ通信(増子義久) https://samidare.jp/masuko/ ・おいものブログ〜カテゴリー「夢の新花巻図書館を目指して」 https://oimonosenaka.seesaa.net/
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2025.08.01:masuko
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