10年越しの新図書館問題…議会側が「駅前立地」へゴーサイン〜賛成議員から、その「賛成」理由はついに聞かれず!!!???:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

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10年越しの新図書館問題…議会側が「駅前立地」へゴーサイン〜賛成議員から、その「賛成」理由はついに聞かれず!!!???


 

 「いつまでやってんのか」―。まるで、ヤクザの口上丸出しの発言にびっくりした。6月10日開催の花巻市議会6月定例会で、新花巻図書館にかかる設計業務委託費の審議の際、賛成討論に立った高橋修議員(明和会)が興奮しながらいきなり、まくしたてた。「私が言ってるんじゃないですよ。家族も親戚も周りも全部…」。そして、「この予算を否定することは民意を否定することにつながる」と言い及ぶに至って、この老残の身もついに怒り心頭に発した。キレタ。「馬鹿野郎、お前に言われる筋合いはないよ」―

 

 というわけで、迷走劇を続けてきた「新図書館号」はこの日、関連予算案(約4億3千万円)が議長を除く賛成16対反対8で可決されたのを受け、やっと、発車オーライに。この日の審議では久保田彰孝(共産党)、羽山るみ子(はなまき市民クラブ)、本舘憲一(同)、伊藤盛幸(緑の風)の4議員が反対討論。冒頭の高橋、佐藤峰樹両議員(明和会)が賛成討論をした。しかし、討論に先立つ質疑の中で16人の賛成議員は無言の行を貫き通した。私の長い取材経験の中でも前代未聞の光景だった。

 

 こうした中で、羽山議員は「議員間の議論不足は認めざるを得ない。行政執行に対する監視機能を担い、住民の意見を市政に反映させるという役割を持つ議会の一員として、その責任の重さを感じている」としたうえで、民意が十分に反映されていない段階での拙速な駅前立地に反対した。また、本舘議員は「すべての市民を対象としたパブリックコメントでは病院跡地が47人に対し、逆に駅前が28人。これこそが民意を正しく反映したデータではないか」と病院跡地への立地の正当性を述べ、久保田議員も「民意無視がはなはだしい」と切って捨てた。

 

  一方、会派「緑の風」(4人)の中でただひとり、予算案に反対した伊藤盛幸議員は「本来、教育委員会が所管すべき図書館問題に対し、首長が主導権を握ったのは明らかな越権行為。瑕疵(かし)がある案件は議決すべきではない」と筋を通した。他方、「公選法違反」疑惑が取り沙汰される照井省三議員が所属する「社民クラブ」(3人)は全員が背筋を伸ばして、いっせいに賛成の起立をしたのが印象的だった。

 

  「それにしても当市では議会側と当局側とが互いに監視し合う『二元代表制』がとうに崩壊しているのではないか」―。この日の議会の光景を中継で眺めながら、心底そう思った。冒頭の高橋議員は「これだけ多くの人が駅前を望んでいるのに、反対は裏切り行為ではないか」と言ってのけ、佐藤議員は「高校生ら若い世代の夢や希望をかなえてやるのが議員の役目ではないか」と絶叫調で叫んだ。あら、不思議…二人の口からは「駅前立地」の正当性を裏付ける根拠はひと言も聞かれなかった。この連中にとっての「賛成討論」とは、首長に”秋波”を送ることだったと合点した。市民に祝福されるどころか、なんとも不幸な”出自”ではないか。

 

 フンと鼻白む思いがした。そういえば、この両議員が所属する「明和会」の議員たちが図書館問題で質問に立った姿を私は寡聞(かぶん)にして見たことがない。一方で、この会派が中心になって今度は「報酬10万円アップ」を画策しているらしい。私はふたたび、「馬鹿野郎」と中継に向かって怒鳴り、パソコンの電源を切って、ビールをあおった。

 

 さてはて!?今年のイーハトーブ議会の流行語大賞はこれで決まりということだろう。「いつまでやってんのか」―。聞く耳によっては「(デクノボ―議員たちよ)いつまで(議員を)やってんのか」と聞こえなくもないのだが…

 

 

 

 

 

(写真はゴーサインの予算案が可決された瞬間=6月10日午後、花巻市議会議場で、インターネット中継の画面から)

 

 

 

≪追記―1≫〜歴史の墓碑銘(生ける屍)

 

 

 この日の採決で「駅前立地」への賛意を表明した議員名を歴史の墓碑銘として後世に伝え残すため、以下に列挙する(敬称略)。「墓碑銘」とした理由は以下の16人の議員からは「駅前立地」を是とした根拠と理由が最後まで聞かれなかった。与えられた最後のチャンスがこの日の議案審議の場であったにもかかわらず―である。つまり、これらの議員たちはこの日を境に”生ける屍”(しかばね)―「魂の抜け殻」と化したといういうのが私の認識である。なお、明和会の”頭領”である藤原伸議長は立場上、採決に加わらなかっただけなので、実数は17人となる。

 

・明和会〜佐藤峰樹、盛岡耕市、高橋修、及川恒雄、伊藤忠宏、藤根清、小原保信、横田忍

・緑の風〜似内一弘、鹿討康弘、小森田郁也

・社民クラブ〜若柳良明、照井省三、阿部一男

・公明党〜佐々木精市、菅原ゆかり

 

 

 

 

≪追記ー2≫〜花巻市議会基本条例

 

 「民意」を名乗る方から、以下のようなコメントが寄せられた。歳を取ると怒りっぽくなると言われるが、齢(よわい)85歳の老いぼれがこんなに怒りを露わにしたのは実に10年以上ぶりのような気がする。体を前後に激しく動かしながら“暴言”を吐くこの議員に向かって、「チンピラヤクザが何をほざくか」と毒づくわが身と、「もう、長くはないな」と独り言ちるもう一人のわが身が…

 

 

 「家族も親戚も周りも全部…」って、この方の市民ってこの範囲なのかなあ?あと自覚ってどうなんでしょうね。激してる風に聞こえましたけど。

 

 (議員の活動原則)第5条2「議員は、市政全般についての課題及び市民の意見、要望等を的確に把握するとともに、自己の能力を高める不断の研さんに努め、市民の代表としての自覚を持って活動をしなければならない」

 

 

 

≪追記―3≫〜日本国憲法

 

 「日本国民」を名乗る方から、以下のようなコメントが追っかけてきた。「憲法にはこう書かれています。改憲しようとする勢力に属している方には理解できないでしょうけれど。〔公務員の選定罷免権、公務員の本質、普通選挙の保障及び投票秘密の保障〕 第十五条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。2 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」

 

 

 

≪追記―4≫〜まじヤバ花巻!!

 

 「市政堂」を名乗る方から、こんなコメントが届いた。どうせなら、「ダークツーリズム」(負の遺産)のメッカとして、売り出したらと私も思った。

 

 「何やら議会のやり取りを聞いていると、駅前にはどれだけでも税金を投入し、新興製作所跡地はお金がかかるからと放置。確か、まん福も耐震工事にお金がかかるからと言って住民の要望を無視してさっさと解体。そして空地のまま。花巻のまちはどうなるの?まちづくりって、これでいいの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2025.06.10:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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