陳情不採択―沖縄の米軍基地と「『全国』という国」:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

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陳情不採択―沖縄の米軍基地と「『全国』という国」


 

 花巻市議会6月定例会に提出していた「辺野古・普天間」問題の陳情(5月13日付当ブログ参照)の審査が7日、総務常任委員会(藤原伸委員長ら9人)で行われ、委員長を除く全員の反対で不採択となった。一方、一部の委員から「辺野古の埋め立てに反対する民意は尊重すべきだ」という動議が出され、沖縄県と国がこの件について、誠意をもって協議することを求める意見書を提出することが賛成多数で可決された。これに対し、盛岡耕市委員(明和会「辺野古反対だけが民意ではない」)と菅原ゆかり委員(公明党「陳情内容は地方議会にはなじまない」)の二人はこの意見書提出にも反対した。東京都の小金井・小平両市議会はすでに私の陳情と同趣旨の意見書を採択しているが、この日の審査は沖縄の米軍基地問題の内部に踏み込むには至らなかった。

 

 私は冒頭の意見陳述で「安全保障や防衛、軍事は国の専管事項だという法的根拠のない呪縛(じゅばく)からそろそろ抜け出し、民主主義の実践と地方自治の本旨にのっとった真摯な議論を望みたい」と述べた。陳情の以下の部分に議論が集中した。「全国民が責任をもって、米軍基地が必要か否か、普天間基地の代替施設が日本国内に必要か否か当事者意識をもった国民的議論を行うこと。国民的議論において、普天間基地の代替施設が国内に必要だという結論になるのなら、沖縄の歴史及び米軍基地の偏在にかんがみ、沖縄以外の全国のすべての自治体を等しく候補地とし、民主主義及び憲法の規定に基づき、一地域への一方的な押し付けとならないよう、公正で民主的な手続きにより解決すること」―

 

 「この内容では普天間飛行場を本土側で肩代わりすることになりかねない」「基地の重圧の苦しんできた沖縄県民が本土への移設を望むはずはない」…。こんな意見が相次いだ。世界一危険と言われる普天間飛行場(普天間基地)の返還について、国は「辺野古移設(新基地建設)が唯一の解決策」という態度を崩していない。つまり、(普天間)返還と(辺野古)移設は対の関係にある。だから、議論の筋道としては「移設(埋め立て)反対」を主張する際は同時に「普天間」問題も射程に乗せなくてはならない。今回の陳情はこうした議論の必要性を促したつもりだったが、委員たちには伝わらなかったようだ。それどころか、「(陳情内容が)花巻市民の公益(安心・安全)にどう結びつくのか」といった意見も。このように「安全保障は日本全体の問題である」という”安保論”のイロハに無知をさらけ出す一幕もあり、「自分事」として沖縄に向き合う姿勢は見られなかった。

 

 つい最近、沖縄・石垣島在住の知人で歌人の松村由利子さんから第4集の歌集『光のアラベスク』が届いた。この島もいま、自衛隊の配備計画で揺れている。「『全国』という国」と題する連歌があった。この日の審査を聞きながら、「沖縄」と「全国」の距離の遠さに打ちのめされた。歌の中の「土人」表記は2016年10月18日、沖縄県東村(ひがしそん)高江地区で新型輸送機オスプレイの離着陸帯(ヘリパッド)建設をめぐり、大阪府警の機動隊員が反対する住民に対し「土人」と暴言を吐いた出来事を指している。

 

 

●本島のその先にある島なれば先島諸島と括られており

●全国紙の配達されぬわが家なり沖縄タイムスも昼ごろ届く

●10月の夏日の新聞白抜きの「土人」の見出し目に刺さり来る

●フライデ−にキリスト教を押しつけた無邪気か「土人」という蔑みは

●椅子とりゲ−ム何度やっても一人だけ残され続けている沖縄

●椅子ひとつ足りぬル−ルを押しつけて仲間だよねとまた押しつける

●メディアとは太鼓叩いて笛吹いてその場限りの祭りを好む

●一年の半分以上が夏の島「全国」という国は遠かり

●首都の雪ばかり報道するテレビ南の抗議行動続く

 

 

 

(写真は松村さんの歌集『光のアラベスク』。いまは亡き妻が残したリ−スと組み合わせてみた)


2019.06.07:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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