「悪だくみ」たちの”危機管理”:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ

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「悪だくみ」たちの”危機管理”


 

 最近は上掲の写真を眺めながら、「40年来の腹心の友」同士である安倍晋三首相と加計学園の加計孝太郎理事長が今度はどんな“悪だくみ”を企んでいるのだろうか―とそんな詮索をする悪趣味が身についてしまった。ノンフィクション作家の森功さんが上梓した『悪だくみ―「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』が第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞を受賞したのがきっかけで、その悪だくみの仕組みが天下に暴露された結果である。そして、そのキ−ワ−ドはなんと、「危機管理」だというのである。さて、はて…

 

 日大アメフト部の「悪質タックル」問題で、一躍注目を集めたのが同大の「危機管理学部」の存在である。「責任逃れのための嘘をつき、現場の選手の勇気ある告発で辞任に追い込まれる」という危機管理のマズさが取りざたされているが、この悪しき先鞭をつけたのが加計グル−プだという。現在、全国の大学で危機管理学部を有するのは日大のほか、千葉科学大学(銚子市、2004年学部設置)と倉敷芸術科学大学(同2017年)の3校だけで、日大を除いた後者の2校はいずれも加計系列である。この経過を詳細に追跡した森さんはこう語っている。

 

 「加計学園の千葉科学大は04年の開学当初から、当時は珍しかった危機管理学部が看板でした。安倍さんが安全保障の重要性を訴えてつくらせたともいわれています。ただし、学問として安全保障を教えるというよりも、関係者によると、消防署などに就職しやすい学部をつくったという話でした。学園側は『将来の総理がバックアップ』とアピ−ルしていたそうです。04年5月の開学式典には安倍さんも馳せ参じています」(6月1日付「日刊ゲンダイ」)―。安倍側近の萩生田幹事長代行が、落選中に客員教授を務めていたのも千葉科学大の危機管理学部だった。

 

 さらに、開学10周年記念式典に安倍首相は「腹心の友」にこんな祝辞を寄せている。「千葉科学大学は『人を助けたい、という人の大学』をキャッチフレ−ズとして、薬学部、危機管理、そして今春開設した看護学部という、昨今の社会で求められている時代に即応した人材を養成する教育・研究にあたってこられました。特に危機管理学部は東日本大震災からの復興・復旧や、将来その災害が心配されている南海トラフや首都圏直下型地震など大規模災害、東アジアにおける緊張などの不測の事態に的確に対処できる専門知識を養成するという、時代の最先端を行く学部と拝察しております」(同書より)

 

 悪い冗談もほどほどにしてほしい。己の「嘘」がバレないようにするための加計流「危機管理」の実態を目の当たりにしたいま、そんな空々しい「嘘」を信じる者は誰もいまい。いわゆる「愛媛県」文書に記された、安倍首相と加計理事長との面会が実は“作り話“だったことが明らかになった(29日付当ブログ「日本列島…ついにメルトダウン」参照)。「なかった」ことをあたかも「あった」ことのようにねつ造し、形勢が不利になると急きょ、「腹心の友」を守るために「実はあれは作り話だった」と開き直る…「悪だくみ」というタイトルの猿芝居を私たちは無理やりに見せつけられている。でも不思議なことに観客席からはブ−イングがあまり、聞こえてこない。代わって「首相が可哀そう」とSNSに飛び交うという交錯した光景が周りに張りめぐらされている。どうも物事の道理が逆さまになったような摩訶不思議な感覚である。

 

 「学部をなんとか形にしたくて、私が(面会したと)言ったのだ思う。その時、ふと思ったことを言った。(面会は)なかった」、「3年前のことではっきり覚えていないが、(県、市に)報告に訪れたメンバ−を考えると、言うのは自分しかいない」、「個人の判断で、加計理事長からの指示は全くない」((6月1日付「岩手日報」)―。加計学園の渡辺良人事務局長が5月31日、初めて舞台から降り、猿芝居の裏話を披露した。こんな見え透いた「嘘」をだれか信じる者がいるだろうか。しどろもどろの応答を繰り返す、この事務局長のおどおどした姿を見ながら、「ふと思った」のは当方のほうだった。「この人もいずれ、表舞台から消える運命にあるのだろうな」―。私たちは「悪だくみ」の面々から目を背けてはならない。

 

 一方、森友学園をめぐる一連の問題で、大阪地検特捜部は告発された佐川宣寿・前財務省理財局長ら38人全員の不起訴を決めた。告発した弁護士らは「検察までも安倍一強に怯(おび)え、忖度(そんたく)し、罪に問える証拠があるのに、あれこれの屁理屈で無罪放免にした」(1日付「朝日新聞)と批判した。その一強に君臨するのが5年前、東京五輪招致のために「(福島原発事故は)アンダ−コントロ−ルされている」とうそぶいた危機管理のトップーそう、安倍首相その人である。弱冠20歳のアメフト選手がこうした「悪だくみ」に一矢を報いた。まだ、あきらめるのは早い。

 

 新渡戸稲造の『武士道』(奈良本辰也訳)は「忠義」について、こう述べている。「忖度(そんたく)」をこれほど的確に言い当てた言葉をほかには知らない。

 

 「おのれの良心を主君の気まぐれや酔狂、思いつきなどの犠牲(いけにえ)にする者に対しては、武士道の評価はきわめて厳しかった。そのような者は『佞臣(ねいしん)』すなわち無節操なへつらいをもって、主君の機嫌をとる者、あるいは『寵臣(ちょうしん)』すなわち奴隷のごとき追従の手段を弄して、主君の意を迎えようとする者として軽蔑された」ー。

 

 

 

 (写真は加計理事長(左)と安倍首相。その口元にご注目!?=インタ−ネット上に公開の写真から)

 

 

 

 


2018.06.02:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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