「病院&図書館」論戦;第2幕…市長、ご乱心 支離滅裂な答弁から突然、逆上〜花巻病院では裁判事案が浮上!!??:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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「病院&図書館」論戦;第2幕…市長、ご乱心 支離滅裂な答弁から突然、逆上〜花巻病院では裁判事案が浮上!!??
2024.06.13:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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「何を言っているのか、さっぱりわからない。市民の意見にかこつけて、自分の主張を押しつけているのではないか。卑怯ではないか」、「どうして、そんなに逆上されるのか、こっちの方がわかりません」―。花巻市議会6月定例会の一般質問が13日再開され、反問権を行使した上田東一市長と羽山るみ子議員(はなまき市民クラブ)が激突した。きっかけは「駅前か病院跡地か」の立地論争。羽山議員が「なぜ、市側が図書館の駅前立地にこれほどこだわるのか。上田市長自身が以前は病院跡地が良いと言っていた。180度の方向転換をした経緯と背景は何か。JR花巻駅の橋上化事業と図書館立地とがワンセットになっているからではないか」―
「この二つ事業は本来別物だと説明してきた。仮に橋上化と図書館とがセットになれば、その相乗効果は当然期待できる。ただ、それだけのこと。しかし、委員の発言には何か裏にあるのではないのかという物言いに聞こえる。はっきり、答えてほしい」と上田市長。実は4年前、市側は市議会や市民の頭越しに住宅付き図書館の駅前立地という構想を突然、公表した。この構想は市民の多くの反対があって白紙撤回されたが、その後も駅前立地にこだわり続けていることに市民の間には不信感が募っていた。
上田市長はこの日、このトップダウン構想の手法については改めて謝罪したが、羽山議員は最近明らかになった若者グループによる「(図書館)アンケート調査」を取り上げた。住宅付き図書館に代わって駅前立地の有力な理由として、登場したのが高校生など若者世代の「駅前」待望論だったからである。
市内4校の高校生924人を対象にしたこの調査によると、立地場所については「花巻駅前」が694人(75・1%)、「まなび学園周辺(病院跡地)」が68人(7・4%)。一方で、新図書館の建設計画について「知っている」と回答したのはわずか254人(27・5%)で、7割以上の670人(72・5%)がその計画自体を知らなかったことが明らかになった。さらに、「希望する図書館機能」の設問(複数回答)に対し、「勉強スペース」(691人)「カフェ」(663人)「飲食スペース」(552人)が上位3位を占め、高校生たちが駅前に立地を希望しているのは実は図書館そのものよりはそれに付属する各種スペースのような機能だということが浮き彫りになった。
このデータを示しながら、羽山議員が「若者世代が図書館の駅前立地を希望しているという根拠は実質的に崩れたのではないのか」と畳みかけた。上田市長はなぜかこの質問に直接答えることはせず、まるで”敵意”をむき出しにするかのように羽山質問の“真意”に執拗(しつよう)に食らいついた。「JRとの関係」を問いただされたことについて、“図星”をつかれた結果ではないかと議会中継を聞きながら、外野席の私はそう思った。実はこの日の上田“噴火”事件には前触れみたいなものがあった。
「今般の巨額な財政支援の問題をきっかけに、私の元にもいろんな情報が寄せられている。たとえば、人事やパワハラ問題をめぐって職員が病院側を相手取って、裁判を起こしているという話もある。そのような情報を市側は把握しているか」―。羽山議員は総合花巻病院への5億円の財政支援に関連して、こうただした。答弁に立った八重樫和彦副市長は「(非常勤の)理事の立場だが、そのような話は理事会の席でも一切、報告されていない」と明言した。ところが、この言葉を引き取った上田市長がボソボソと低い声でこう言った。「単なるうわさ…。いや(裁判は)事実かもしれない。しかし、直接経営にはタッチしていない以上、市側はそうした内部情報を知り得る立場にはない」
怒号めいたやり取りが飛び交った議場の光景を見ながら、つくづくと思った。「病院&図書館」問題はやはり、上田市政の肝(ネック)だな」ーと。質問を重ねるごとに“本音”が少しづつ、もれ聞こえてくる。この二つのビッグ・プロジェクトはいま、泥沼にはまりつつあるようだ。
(写真は一歩も引かずに食い下がる羽山議員。身振り手振りで応酬する上田市長=コメント欄に市長の答弁姿=との間に予想外の“議会活性化”の瞬間を見た=6月13日午後、花巻市議会議場で。インターネット中継の画面から)
《追記―1》〜振り上げたこぶしが一転…これって、あれっ?そう、あれだよ!!??
一般質問の最終日の14日、鹿討康弘議員(緑の風)は総合花巻病院に対する財政支援に係る議員説明会(3月22日)が「非公開」になったことに関連し、「議会軽視で、市民不在もはなはだしい」と語気強く迫った。これに対し、上田東一市長は「事前に情報が外部に漏洩(ろうえい)することによって、スタッフの流出や患者の離散など社会不安を引き起こすことを懸念した」と答弁。これを受けた鹿討議員は一転、「ギリギリの決断だっことがよく分かった、現場職員の皆さんの労をねぎらいたい。本当にお疲れさまでした」と話し、上田市長も「このような質問をしていただき、ありがたい」と応じた。こういうのって反問権に対して、なんていうの…。”サンキュウ権”?これを称して、政治の世界では「マッチポンプ」という。
《追記―2》〜「橋上化×図書館」ワンセット論の発信元は実は上田市長!!??
当ブログにおける「橋上化×図書館」ワンセット論について、上田市長はその根拠を示すよう羽山議員に執拗に迫ったが、元をただせばその言い出しっぺはご本人だった。まるで、ブーメラン!卑怯なのは一体、どっち? 市民に対して、どうしてもっと誠実になれないのだろうか。痛くない腹を探られたくないのなら、なおさらこと…。上田発言を以下に引用する。
※
「(JR所有の)駅前の土地については、購入するためにJR本社の社長の許可が必要となる。現在でも盛岡支社と話し合いをしているが、花巻市としてJRの社長が許可を出した際には図書館を建設するという決定に近い話がなければ社長に話せないと言われている。JRは花巻駅の橋上化をやりたいと思っており、橋上化の話が進めば、土地の売買について真剣に話をしてくれる可能性はある。橋上化がなくなった際には、駅前に図書館を建設することについてもどうなるか分からない」(2022年6月28日開催の松園地区の市政懇談会での市長発言)
《追記―3》〜「橋上化×図書館」ワンセット論の検証…過去のブログから
上田市長の「ワンセット」発言を裏付けるような動きが議会内外で活発になったのは住宅付き図書館の駅前立地がとん挫した直後からだった。一部の市議の主導の下、各種団体から相次いで「(駅橋上化の)早期実現」の要請書が市側に寄せられた。市民の間では“やらせ要請”と呼ばれた。以下に関連する当ブログの冒頭部分を再掲する。ぜひ、本文をお読みいただきたい。
●「花巻駅の橋上化(東西自由通路)をぜひ、実現してほしい」―。今月に入って、商工団体や温泉関係者、高校のPTAや同窓会などの間で、「橋上化」実現の要請活動が活発化している。この件については、花巻市議会の3月定例会最終日(17日)で当局側が提出した整備にかかる調査費(2603万円)が14対11の賛成多数で否決された経緯がある。
この種の予算関連案件が否決されたのは市政施行以来、初めて。実質的な上田(東一)市長の「不信任」との見方が出ていたが、状況が変化したのは4月中旬以降。中には橋上化に賛成する議員が要望書の“ひな型”を持参して区長やコミュニティ会議会長などに「調査費」予算の再提案を求めるよう促すなど“やらせ臭”がプンプン。市民の間には「自治体運営の基本である二元代表制を踏みにじる行為だ」という批判が出ている(2021年5月7日付当ブログ)
●開会中の花巻市議会6月定例会は24日の議案審議で、“やらせ要請”の疑惑が晴れない中で再上程された「JR花巻駅東西自由通路(駅橋上化)」に関連する補正予算案を「附帯決議」を付すという条件つきで賛成多数で可決した。また、この日の質疑で駅橋上化の波及効果を問われたのに対し、鈴木之建設部長は「将来にわたる駅の乗車人員の増減などの予測調査はしていない」と発言。これまで橋上化に伴う利便性向上や市街地活性化などを強調してきた上田市長の説明と微妙に異なる見解を明らかにした(2021年6月24日付当ブログ)
《追記―4》〜彼方の自治体にも同じような“強権”首長!!!???
和歌山県橋本市の平木哲朗市長(67)が、市の開発事業を巡り、市議に「(議会で)証拠のない質問をすれば、法的措置を取る覚悟がある」などと発言していたことがわかった。議員の質問を制限しかねず、識者は「議会の行政へのチェック機能を理解していない」と指摘している。同市では、市が整備を進める工業団地の盛り土に、異物である伐採した木の根株が混入する問題が判明。団地へ進出を検討する企業への影響が懸念されている。
関係者によると、平木市長は6月の市議会に向け、5月31日に市役所で開かれた会議の休憩中、市議数人に「疑念に思われることを議場で言われると、企業誘致を支えてきた市への信頼がなくなる。証拠のないひどい質問をすれば、法的措置を取る覚悟がある」などと発言したという。 平木市長は読売新聞の取材に対して発言を認め、「根拠の乏しい質問で市に影響が出た場合は、弁護士に相談するという趣旨だった。質問は議員の権利と分かっているが、企業誘致に失敗し、市財政が立ち行かなくなることの方が問題だと考えた」と釈明した。
地方議会に詳しい土山希美枝・法政大教授(地方自治)の話 「議員も市民の代表であり、議会を通じて行政運営をチェックする役割があることを理解していないかのような発言だ。『法的措置を取る』との表現も威圧的で、議会の機能を制約しかねない」(6月14日付「読売新聞」電子版)
《追記―5》〜「絶対権力は人を残酷に」
「人は誰かに絶対的な力を持つとサディスティック(残酷)になる。それは軍隊に限らない」―。戦時下の幼少期に日本の外国人強制収容所に入れられたイタリアの著名作家、ダーチャ・マライーニさん(87)が12日、都内で自らの体験を語った。マライーニさんは1938年に来日した。父親のフォスコさんは、北海道帝国大学のアイヌ文化研究者。41年にはイタリア語教師として京都帝国大学に赴任した。
だが43年、日本の同盟国だったイタリアが連合国に降伏すると生活が一変した。ナチス・ドイツが連合国に対抗して樹立した傀儡(かいらい)政権「サロ共和国」への忠誠の宣誓を両親が拒否したため、日本では「敵国人」とみなされ、愛知の強制収容所に約2年間入れられた(6月14日付「朝日新聞」電子版)