熊スプレーの正しい使い方:火起しでっぽ|キャリアネットワーク






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先日、某TV局から取材依頼があり、熊対策グッズを番組で紹介して欲しい、

という。弊社の熊忌避剤「熊をぼる」や熊撃退スプレー「熊一目散」や

「カウンターアソールト」そして「携帯ホーン」などを紹介しました。

 

翌週、今度は熊スプレーを実際に噴射しているところを撮りたい、という

依頼。「栗原の山でならいいですよ」ということで、「オレの山築館」にて

撮影開始。

 

1時間近くはかかるかな、と思っていましたが、なんと2時間の撮影。

報道は10分ほどでしたが。

 

それにしてもTV局は、他の話題や急に入り込んできたトピックなどに

素早く対応するという離れ業を毎日やってるわけですから、大変です。

 

 

正しい使い方として、おそらく多くの人が知らないのがコレ。

この日、雨の中の刈払い作業だったため、上下レインウェア着用です。

 

仮にズボンのベルトにスプレーホルダーを取り付けるとなると、その上に

レインウェアのズボンがかぶさり、さらに、レインウェアの上着がかぶさり

ます。そんな状態で、いざという時に取り出そうと思ったら、3秒くらい

ロスするのは間違いないでしょう。

 

正しい着用は写真のとおり。熊スプレー専用のベルトを一番上に取り付ける

のです。これはレインウェアの場合だけでなく、ジャンパーなども取り出し

阻害要因となります。この正しい着用がポイントその1。

 

これは山登りの際の着用写真です。常にこの位置です。

 

ポイントその2は、事前に練習しておくことです。いきなり本番はちょっと

むずかしいかもしれません。ストッパー付きのタイプの場合は、ストッパー

を外したり付けたりを繰り返してみる。そして実際に噴射してみる。

 

高いスプレーを噴射実験してもったいない、と思うかもしれません。

1PUSHだけでよいのです。どのように飛ぶかを事前に知っておくと

本番をイメージしやすいです。8秒〜10秒使えるものが多いと思うので、

1PUSH1秒を練習で使っても、まだ本番分は残っています。

 

練習時は、風向きに注意します。風上から風下へPUSHします。噴射した

ものがどのように拡散し、どのように熊に命中するか、イメージできます。

時々風向きが変わって自分の方に噴射ガスが戻ってくることもあるので、

その際は走って逃げましょう。しばらく目の痛みや皮膚のヒリヒリ感が

残ります。しかしその体験はむしろ、熊スプレーの有用性を確信すること

にもなります(笑)。

 

 

ポイントその3は、事前シミュレーションをすること。こっちから熊が来た

らこのように吹きかける、というイメージづくりです。冷静に風を読み、

自分が風上の時は、10m程度の距離で1PUSHするのが良いでしょう。

 

風下のの場合は、覚悟を決めて、3mくらいまで引き付けないと、自分だけが

スプレーの餌食になってしまいます。遭遇しないのが一番ですが、いざと

なったらスプレーしか手段がないと覚悟を定め、噴射してください。

 

 

最後に、NETで5000円くらいの安いタイプを買って2種類ほど試しましたが、

ハッキリ言って使い物になりませんでした。あれではまともに当たらない。

とても使う気になれませんでした。

 

現時点でオススメできるのは、米国製のカウンターアソールト、同じく

米国製のベアアタック、そして国産の熊一目散の3種類です。