映画「100歳の少年と12通の手紙」:生涯学習ノート
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10歳の少年が白血病を患って余命わずか(12日)となる
両親はそのことを少年に告げなかったが、少年は院長と両親との会話を盗み聞きして知ってしまう
両親はじめ病院のスタッフもそんな少年を腫れものにさわるような扱いをし始める
少年は落ち込み、心を閉ざしてしまう
そんななかで、少年は病院へたまたまピザの配達にきたピザ屋のおばさんとの会話を希望する
ピザ屋のおばさんは思ったことをずけずけ言う口の悪い元女子プロレスラーなのである
病院の老院長は毎日ピザを注文することを条件としてピザ屋のおばさんに余命わずかの少年との対話をお願いする
ピザ屋のおばさんはその少年に「1日を10年と考えて一日一日を過ごしてみる」ことを勧める
その言葉に従っての少年の残された数日間の過ごし方が描かれる
女子プロレスの試合の場面がファンタジックに何度も登場する
同じ病院に入院している子供たちの描き方も笑いを誘う
「1日を10年として生きる」という話には無理がありそうな気がしたが、観ているうちにその気になってしまう
1日を10年をとして生きるのであるから恋の悩みも、中年の悩みも、そして人間関係の悩みも味わいつくして死んでいくのである
少年は人生の達人として死を迎えるのである
笑いながらもいつしか自分自身の生きる意味や人生について考えてしまう
70歳だから、1日を1ヶ月と思ってくらせばいいのかななどと思ったりして
コミカルでエスプリの効いたセリフのなかに、はっ!思わせられるような言葉が散りばめられている
観ながらどこかで出会った言葉を思い出した
「死と同じように避けられないものがある。それは生きることだ」
「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」
「人生は時間の長さではなく、いかに感動した人生を送れるかである」
笑いながら、楽しみながらもそんな言葉を思い出させてくれる映画である