映画「ワルキューレ」：生涯学習ノート

土曜日前立腺がんの腎臓への転移のチェックをするために８時半画像診断を受けに行った
10時前に終わったので、近くの映画館に飛び込んで観た
観たいと思って観た映画でなく、時間がちょうどだったし、トムクルーズが出演しているので観たのである

アメリカ映画であるが、内容はドイツの軍隊の中でのヒットラーの暗殺計画の映画である
ヒットラーの暗殺計画は４０回以上あったらしいが、この映画の暗殺計画もそのひとつで、史実に基づいて作られた作品

全体的な感想は、いい時間つぶしにはなったが、得に良い作品とは思えなかったということ
無駄なくきちんと構成されていてテンポもあり、退屈はしないが特別の感動はない
歴史上、暗殺計画は失敗していたことをしっているわけだから、この映画のサスペンスを暗殺計画の成功・失敗には求められない
求められるとすれば暗殺計画の進行上の一時一時の場面展開に求めるしかない

その暗殺計画の進展の描写が、確かに歯切れがよく、テンポもいいのであるが描き方が不十分である
表面的にしか描かれていない
表面的にしか描かれていないといえば、全体的にもそうなのである

なぜ国内で、軍隊でヒットラーの暗殺計画が生まれ密かに進められたのかがよく伝わってこない
計画者同士の葛藤や、人間的な苦悩などについても描写が不十分
首謀者となる大佐（トムクルーズ扮する）と家族との葛藤や悩みについてもそうでる
歴史的事実を２時間にまとめての作品であるから表面的に描かれてしまうことは止む終えないことかもしれない

そう思うと、ヒットラーに関して４０回以上の暗殺計画があったことや「ワルキュール作戦」といわれる事実があったことを知りえたことは大きな収穫であった
ヒットラーの独裁統治のもとにおいて国を思い、市民の幸せを思って立ち上がった人たちの姿を映画の画面を通して知って感動した

最後の場面は暗殺計画者が裁判を受けた後、銃殺や絞首刑で次々に処刑されていく場面である
主なる人物については一人ひとり名前と処刑年月日が紹介される
大佐は「ドイツよ永遠なれ！」と叫んで撃たれる

処刑９ヶ月後にドイツは連合国軍の手によって解放されるのである
戦後この人たちの名誉は快復され、称賛されたはずである

映画の最後の方で少しばかり感動を覚える映画である