中1の孫息子:生涯学習ノート
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中1の孫息子
2010.02.22:Copyright (C) 年だからでなく年がいもなく
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子どもと大人、男と女の中間くらいの匂いを醸し出している美帆ちゃん
70歳のじぃじぃには不思議な魅力である
美帆ちゃんの姿をみていると中1の孫息子を思い出す
正月に、中1になる孫息子と久しぶりで再会した
お盆の時からの4ヶ月ぶりの再会であるが急激に大人びてきてびっくりする
身長が急激に伸びて女房と一緒くらいになり、声も変わって男の声になってしまった
でも顔をみるとまだ子どものあどけなさを残しているし立ち振る舞いも子ども、子どもである
初々しい感じや姿と声のアンバランスが不思議な魅力を発揮している
この魅力も夏のお盆に会ったときには消えているかもしれない
私が母親を亡くしたのは中2のときであった
ちょうど子どもから大人への移行期で精神的に揺れ動く歳ごろであった
母親は胃がんであった
手遅れだったらしく1度も病院に入らず自宅でなすすべもなく亡くなった
食べたものはその都度吐いて、それをトイレに捨てに行くのが中2の自分の役目であった
母は時々激しい痛みに襲われて苦しんだ
近くの医師にモルヒネを打ってもらうために呼びに行くのも私の役目であった
中2はちょうど反抗期である
母親ががんを患っていた当初は母親にも反抗していた
母親の言うことに答えないか、口答えするかどちらかの日々を重ねていた
そうすることが母親を苦しめると思いながらも反抗はやめることは出来なかった中2の自分がいた
母親は次第に食事を受け付けなくなるにつれて水しか口にできなくなっていった
自転車で1時間くらいのところに湧き水の出るところがあった
母はその水が気に入り、楽しみにするようになった
いつのまにか毎日のように水汲みに行くのが私の日課になった
それが次第に自分と母親を結びつけるきっかけになっていった
そして母親の伏せている床に付き添いながら母親の言うことは何でも聞くようになっていた中2の自分がいた
いつものように床の脇で待機していたとき、寝ていた母が突然に上半身を起こした
口に出した言葉は「お前が大きくなった姿を見たい!」の一言
そしてそのまますぐに伏せてしまった
それから間もなくして母親は亡くなった
中一になった孫息子を見ていると、中2の自分と、がんで伏せていた母親が突然上半身を起こして発した言葉を思いだす